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誰かの手
中編

誰かの手

匿名 2016年8月11日
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この話は私が小学校五年生の時に体験した不思議な(怖い)話です。 私は小さい頃から活発的に外を走り回るような子供では無く、学校が終わって家に帰り着いたら宿題そっちのけでテレビゲームをしたり、休みの日は外にあまり出ずに家の中でパソコンゲームなどをして過ごしていました。 そんな生活もあって私は少しぽっちゃりとしていて、何もスポーツ少年団の様なものにも入っていなかったので球技はもちろんできないし、足の速さもも学年ビリを争うほどに遅かったです。 それを見かねた両親がなにか一つでも人より出来るものをとスイミングスクールに私を入れました。水泳は当時15mしか泳げかったのにです。 それが小学校四年の夏でした。 水泳を習い始めて約一年が経ち、やっとこさ25mが泳げるようになり、平泳ぎを覚えたての頃でした。 両親が川に連れていってくれました。 その川は2箇所泳げる所があり、下流の幼稚園児でも遊べるようなくるぶしまでの深さしかない場所とそこの上流に当たる水深1mくらいの場所がありました。 私を含め家族 父 母 妹2人の5人で上流に当たる部分で泳ぐことになりました。 最初はその水深1mの所で覚えたての平泳ぎで泳いでいたのですが、手足が下の石などに当たって泳げたものではなく、困っていました。 するとそのすぐ近くに広さは10畳ほどの大きな穴がぽっかり空いていました。 その穴は深さが5m近くあり他のところと比べ段違いの深さでした。 その深さに恐怖を抱きつつも、沈まなければプールと大差ないと思い泳ぎ始めました。 穴の端から流れに逆らうように平泳ぎで泳ぎ始め、対岸の陸地まで2mほどと迫ってきた時、息苦しさを感じ始めました。 それもそのはず、ただでさえ覚えたてで泳ぎ方も決して綺麗とは言えない平泳ぎ、しかも流れに逆らっているため自分が思っている以上に進まないため、思っていた以上に体力を消耗していました。 それだけならまだ良かったものの、平泳ぎは水面に顔をつけて息をする時に顔を上げて呼吸するのですが、流れに逆らって泳いでいる為、顔をあげ呼吸をしようとする度に口の中に水が入ってきて更に苦しくなってきました。そのまま後ろに流されればスタート地点に戻れるのですが、その時の私はそんなことなど頭に無く、ただひたすら対岸に着きたいという気持ちだけで苦しくならはながらも、たくさん水を飲み込みながら泳ぎ続けました。その気持ちとは裏腹に距離は変わらず、ただ私の口の中に水が入り込み満足な呼吸ができず苦しくなっていく一方でした。 「誰が助けて」と頭の中で思いながらも口は呼吸で精一杯で声に出す事はできませんでしたし、近くにいる親からしても私はただ泳いでるだけにしか見えなかったと思います。 自分でももう【死】を覚悟しました。 自分がずっと夏のニュースなどで馬鹿にしていた川などで溺れる人たちはこんな気持ちだったんだなと思っていました。 そしてとうとう【限界】がやってきました。私は意識が朦朧としてきて最後の力を振り絞って、顔を上げて息を吸い込み水面へ顔がつく瞬間に思いました「あ、死ぬ」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ん?」 「あれ俺溺れてたんじゃなかったっけ?」 周りをキョロキョロと見回すとおかしな所があること気づきました。 周りが何もなく、いたはずの家族もおらず本当にに真っ白でまさに【無】といった感じだったことです。 「ここどこ?俺やっぱり死んだかな?」 と思って戸惑っているといきなり自分の目の前が光りだし、その光の中から見たこともないような色白の綺麗な女性?の腕が、まるで私に手を差しのべているかのように出てきました。急に現れた腕時計に困惑しながらも見とれていると、ハッとして自分は溺れていて誰でもいいから助けて欲しいんだと思い出しその手に手を伸ばしました。ぎりぎりその手の指に私の指が乗ったとき ぐいっ と引っ張られる感覚と、とても暖かい手の温もりを感じたのを覚えています。 気がつくと反対岸に手が着いて、寄りかかっていました。 さっきの出来事は何だったのだろうと疑問を抱えたまま帰路につきました。 その後 両親に私の腕を引っ張ったかと聞いても引っ張ってないと言うし、むしろ私が溺れていたことすら気づいていなかったそうです。周りに誰がいなかったかと聞いても誰もいなかったと断言されました。 あの手はなんだったのか、誰の手だったのか。 それは未だに解決していません。 でもひとつ確実に言えることはあの手のお陰で私は今生きているということです。 長々とすいませんでした。非常に分かり難い文章になってしまい申し訳ありません。 できれば皆様のご意見などをお聞かせいただければ幸いです。

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