ある夜、車で自動車専用道路を一人で走らせてたとき。 自宅に向かってたので、カーナビの案内に従っていた。 だが、カーナビはときどぎ変な案内で出ることがある。 専用道路はずっと続いているのに、途中で下道に降りるように案内されたり。 もちろん、事故や工事があった訳でもなく下道の方が速い訳でもない。そんな訳で俺はときどきカーナビを無視することがあった。 その夜も、専用道路を走らせてたら、 「300m先、斜め左方向です。」 俺は笑うしかなかった。 こんな山の中の何もないところで、下道に下りろってか？？ 俺はカーナビを無視して、車を走らせた。 そしてカーナビのいうインターを過ぎて、スピードを上げる。 自動車専用道路は60km制限だが、前方の車と間隔が空いてるし、後ろの車は何台も「はやくいけよ！」と言いたげに迫ってくる。 俺はいつものように速度超過をしていた。 80km以上は出ていたと思う。 後ろの車も60kmで走ってるなんて絶対有り得ないから同罪だよね。 そんな訳で、ニヤニヤしながら大きな橋を渡っていたとき、カーナビが 「ルールが守れない人は死んでもらいます。」 と言った。 俺は真っ青になり、制限速度に戻した。 車を運転しながら、あれはなんだったんだ？と考える俺。 謎の音声のカーナビの声はいつもの声だった。 百歩譲って速度超過したときに、安全運転の注意喚起が流れるならわかるけど、「死んでもらいます」って・・。 それ以後、カーナビから謎の音声が流れることは二度となかったが、今でも俺はあれがなんだったか考えてしまう。