
長編
別荘地にて…
ぼろぼろ 3日前
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た。
そして、あと10分ほどで12時という時に
堤下先輩が
「悪い、俺の番じゃないけど最後、イイか?」
と言いました。
異論は無く、最後に堤下先輩の話を聞く事に。
実は、怪談会と肝試しを企画したのには
理由があると話し始めました。
この近くに森があるのだが、森の入口付近に
どの木よりも大きく目立つ木が あると言う。
そして、その大きな木に親子連れの霊が出るという
噂が あるらしいのだ。
偶然、その噂を耳にした堤下先輩は、いつか別荘に来て
その噂が本当かどうか、検証してみたいと思っていた
らしいのだ。
そして、私達新人が その お供に選ばれたのだと…
その時は、先輩、ひどーい!と思いましたが
後の祭りである。
じゃあ、そろそろ行こうか、と有紀先輩。
皆、ビビりながら身支度して出発しました。
懐中電灯は男性陣が持っていました。
建物が立ち並ぶ箇所には街灯も点いていたのですが
森のある方向へ10分も歩くと建物も街灯も無くなり
男性陣の持っている懐中電灯だけが頼りでした。
更に歩く事、10分。懐中電灯が照らす先は森の入口でした。
そこで立ち止まると、有紀先輩が私に
「桃子ちゃん、あそこの木の所、見てくれる?」
と言いました。
有紀先輩が指差す方を見ると、ひときわ大きな木が
立っていました。
先輩:「ねえ、何か見えない?」
私:「いえ、何も…」
先輩:「もっと、よーく見て。」
私:「いえ、何も見えません。」
先輩:「親子連れとかでなくても、何か見えない?」
私:「いや、本当に何も見えないです。」
その後も押し問答が続きました。
有紀先輩は何故か、ヒートアップして、
先輩:「いや、桃子ちゃんなら見えるから!ちゃんと見て!」
私:「え~、何も見えませんよ。本当に。」
先輩:「いーや!桃子ちゃんなら絶体に見えるから!」
私:『見えませんっ!!!』
有紀先輩の しつこさにチョット辟易していた私は、
思わず、大声で強く言ってしまいました。
しまった… と思いました。
ところが、A子が思わず吹き出したのです。
えっ、と一瞬の間の後、急に場が和みました。
有紀先輩も、我に返り、
「ごめん、ごめん。なんだか私、ムキになっちゃって…笑」
堤下先輩やB男、C男も
初めは怖かったけど、私と有紀先輩の やり取りを
見ているうちに、そっちの方に神経が行って、
どうなるんだろう、と思っ
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- え、怖すぎ!やっぱりその別荘で何かが起こったから売りに出されたんでしょうね・・・しゆか
- 怖い〜ボルケーノ