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ドッペルゲンガー?
長編

ドッペルゲンガー?

たいき 2016年6月10日
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この話はおそらく俺が生まれて初めての不思議な体験だと思う、そんなお話し 俺が幼稚園入る前で、ギリ覚えてるくらいだから多分、4才くらいの時だったと思う。 俺が4才くらいの時はもう外で一人で遊んでたし、物事の良い悪いのだいたいは理解出来てたし、会話も普通に出来てた筈だ。 しかし、その頃から六歳くらいまで記憶が途切れ途切れと言いますか、俺の幼少時代の記憶が所々に穴が空いてるような… 何て説明して良いか分からないけど、覚えてる筈なのに途中から思い出せないとか そんな事が多い。 話を戻します。 俺が4才くらいの時です。ちゃんと覚えてます。 俺は、祖母の家に来ていた。 そこの近所に住む同い年の男の子と遊んでいて、日も暮れてきたしそろそろ帰ろうかと、俺はその友達と別れ、歩いてすぐの祖母の家に帰ろうとしていた時 その日は何となく、まだ帰りたくなく、 祖母の家の近くまできたが家に入らず、外で一人で遊んでいました。 俺は子供ながらに、寂しくなって 無性にお母さんに会いたくなったのを覚えてる お母さんは仕事をしているから。 その日は確か、お母さんは用事があっていつもより帰りが遅く、 俺が寝てる頃に迎えに来るって日だった。 俺は母親が恋しくて外でしばらく一人で泣いてた。 気がつくと、俺はそのまま祖母の家じゃなく自分の家に向かって一人で歩いていた。 勝手に行ったらきっと婆ちゃんに怒られる それでも俺は母親に会いたかった。 自分の家は隣町にあり、祖母の家から約5㎞離れた所にある。 大人なら歩いて行ける距離だが、4才の子供には遠すぎる距離だ。 それでも俺は行こうと思った。 行ける気がした。 一人でしばらく歩いた。 祖母の家からだいぶ歩いた。もうここまで来たら引き返せないと思った。俺はひたすら自分の家に向かって歩いた。 外はもう真っ暗になっていた。 辺りは誰もいない。 俺は怖くなり、子供ながらに車通りの多い大通りを目指してまた更に歩いた。 もう少しで大通りに出る。 あとちょっとで暗い夜道を抜ける。 すると何処からか、 「…、う~ちゃん…、う~ちゃん…、」 と声が聴こえる。 「誰??」 俺は辺りを見回したが勿論人なんて誰もいない。 しかし、また 「う~ちゃん…、う~ちゃん…、」 と今度は近くで声がする。 「ゆうちゃん…?」 と俺は自分の名前を呼んでいるんだと思った。 しかし、近くで聴こえるのに辺り一面誰もいない。 その声も、さっきまで遊んでた友達の声とは明かに違う子供の声。 「はっ!」 と後ろに気配を感じて後ろを振り向いたのを覚えてる。 そこには…、 俺がいた。 まるで鏡に写った自分を見てるような。 顔もその時の格好も全部同じ。 ただ、表情だけは違った。 真顔で、目だけを見開いて俺をじっと見ていた。 俺?? 当たり前に俺はその状況が理解出来ず、 ただ黙って見ているしかなかった。 「う~ちゃん…、う~ちゃん…、」 ずっともう一人の自分は目だけを見開いたまま、その言葉とも言えないそれを繰り返していた。 俺はだんだん恐ろしくなった。 その時、そいつは ニタ~っと満面の笑みを浮かべたと思ったら、 そのニタ~っと笑った顔が俺の視界いっぱいに一瞬ファっと写り込んで来た。 と言うか、頭の中に飛び込んで来たと言うか、 上手く言えないけど、そいつのそのニタ~っと笑った時の細めた目だけが頭の中にいっぱいに広がったと言うか。 そこからの記憶がない。 辛うじてあるのは、 野良犬がコッチに向かって吠えている風景と 全身黒い人が目の前に立ってる風景だけ あとは何も記憶にない。 気がついたら、俺は知らない人の家で寝ていた。 しばらくして母親と知らない女の人が部屋に入ってきて母親の車に乗せられ家に帰った。 その時俺は40度の高熱を出していてその後もしばらく寝込んでた。 ようやく熱も引いて来た頃に 母親から俺がいなくなった時の事を聞いた。 俺は大通りに出ず、隣町に向かう裏道の方の川に差し掛かる所で通りかかった人に保護されたらしい。 俺はその川の辺りをウロウロしてて 偶然通りかかった人がそれに気づいて、4才くらいの小さい子どもが一人で一体何をしてるんだと不審に思い、話かけると 「う~ちゃん…、」と 何を聞いても 「う~ちゃん…、う~ちゃん…、」しか言わなく 突然、キツネのように目を吊り上がらせて バターンと倒れ、失禁してそのまま気を失って、 たまたまそこの近所に、保育園の先生が住んでいて、その先生と言う人の家に連れられてったらしい。 俺がいなくなった事で、婆さんが隣組に電話まわして町内放送で俺の事を町全体に流し 近所の人やその日一緒に遊んでた友達みんなで俺を捜しまわったが全く見つからず、 母親は警察に捜索願いを出すまでの大事になったらしい。 婆さんや母親に4才なのにめちゃめちゃ怒られたのは勿論の事、 近所の人や友達の家に謝りに行ったのを覚えてる。 この出来事は俺の身勝手な行動が招いたのは事実だが この話を母親にしても 「お前はあの時熱でおかしくなってたんだ」 と結局は俺が夢を見ていたという事で片付けられた。 それから数年経っても、俺はその事が忘れられず、 自分なりに人に聞いたりといろいろ調べてみた。 俺が保護された近辺の川は、昔 川で遊んでいた子供が突然の大雨で川が増水して流され数人死んだとか 俺が記憶をなくした場所と 俺が保護された川のすぐ近くの山に稲荷神社があるとか この出来事に関係あるかは分からない。 何度もその話をする俺に母親は 「あれはお前がこれから危険な行動に出る事を察して、神様が知らせにきたんじゃないのか」 と言う、 俺もそんないい方向に考えたいが どうしてもそうは思えなかった。 あれはそんなんじゃなかった。 あの満面の笑みは…。 あの顔が今でも忘れられない あれ以来、俺は怖くてしばらく鏡を見れなかったが 勇気を出して鏡の前で満面の笑みを浮かべてみたが あの時、俺がみた顔にはならなかった。 あれはそう、キツネみたいな顔だったかもしれない。 それからはしばらく 一人で遊ぶ事はあったけど、暗くなる前には帰ったな。

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