
短編
心霊ホテルにわざと泊まったら
匿名 2022年4月30日
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近畿地方にある有名な心霊ホテルでの体験。
そのホテルのとある部屋に予約の電話をした。
ホテルの人は部屋指定でしかもいわく付きの部屋だから、
「○○号室でよろしいんですね。如何なる場合も変更や返金はできかねますが。」
みたいに念を押された。
そしてホテルに到着し、部屋に入ると意外と普通の雰囲気だった。
リニューアルもされているし、汚れたところもなく、変な匂いもない。
いわく付きの部屋にはありがちなお札も、どこを探してもなかった。
何も知らずに泊まったとしたら、ここがいわく付きの部屋だとはまず気付かないだろう。
そのあとは、ひとっ風呂浴びてビールを飲んだら何だか眠くなって寝てしまった。
そのあとも、別に変わったことはなかった。
寝てる間、別に変な夢を見たわけでもないし。
しばらくすると、俺は真夜中に目が覚めてしまった。
「・・まだ、真夜中か。何時だろ?」
俺は枕元のデジタル時計に目を移した。
「1時か、寝れるかな・・」
と思った次の瞬間、俺は人の気配を感じた。
「何だ?」
枕元から窓側に目を移すと・・・
そこには謎の女が立って俺を見ていた。
暗闇の中、青白く光る顔はシワシワで俺を見て不気味に笑っていた。
背格好などからお婆さんって訳ではないが、シワシワの顔からこの世のものではないことはすぐに分かった。
その女を見たあと、俺はどうなったのかは覚えていない。
気がついたら朝になっていた。
部屋に変わったところは全くなく、部屋の雰囲気も変わりなかった。
昨日の体験も、もしかして夢だったのではないかと考えたが、妙にリアリティがあって夢とは思えなかった。
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