
短編
制御出来ない体
私の怖い話 2日前
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今回は車の運転にまつわることです。
周囲の勧めもあって、高校を卒業すると同時に教習所に通い始めました。
元々、運転には向いてないという適性検査の結果も出ていて、免許を取ることに不安はありました。
何とか教習所を卒業し、免許を手にすることが出来ましたが、時々不思議なことが起こりました。
意識はハッキリしているのに、突然何かのスイッチが入ったかのように手足のコントロールが出来なくなるのです。
頭では「そんなにスピード出すな!」と思っているのに、足が勝手にアクセルをどんどん踏み続けてしまうのです。
気が付いたら、制限速度の2倍近いスピードが出ていた時もありました。
こんな状態ですから、当然のように何度も事故を起こしました。
ですが、毎回相手がとてもいい人で、こちらは当て逃げをしたのに毎回物損事故扱いにしてくれるのです。
これまで複数回事故を起こしましたが、人身事故になったのは1回だけで、他は全て物損・・しかも自分はいつも無傷という奇跡の連続でした。
とある霊能者さんから僕には強い守護霊が憑いていると言われたこともありますが、こんな奇跡がいつまでも続くはずがないと日々悩んでいました。
親や周囲の人に話しても「ハンドル握ると性格変わる人いるいる~w」と笑い話にされるだけで全く取り合ってもらえませんでした。
当時の職場は車通勤でしたが、その職場を退職したのを機に、一つの決断をしました。
免許を返納することにしたのです。
免許取得から20年、僕はまだ40代ですが、取り返しのつかないことが起こる前にと思ったのです。
突然何かに取り憑かれたかのように手足のコントロールが出来なくなる現象は相変わらず続いていましたし、その原因も対策も分からない中、自分の出来ることをしようと考えました。
免許返納もその一つでした。
あの現象が何だったのかは分かりませんが、ハンドルを握らなくなってからそんな現象に襲われることはなくなりました。
後日談にはなりますが、知り合いの霊能者に「あなたの選択は正しかったようです」と言われたのはとても印象深かったです。
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- 逆に、そんな状態で20年もよく運転していたものですね。その方が怖い。あ