
中編
瘴気の溜まり場
つなか 3日前
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園の周りをグルっと散歩し始めたそう。
15分ほどして雑木林の前を通りかかると、女性はまだ後ろ向きに突っ立っていたので、
近寄って声をかけようとしたら、女性は地面から10センチほど浮いていたらしい。
義母はその話をとても楽しそうに話していたそうで、
その手の話に興味津々な父はその話を聞いて、
「うわぁ。そりゃ怖いですね!」
なんて言ってたが、それを横で聞いていたK本さんは義母に、
「ちょっとお母様、やめてくださいな…」
と困った顔をしていたという。
数年後、たまたま実家に帰ってきていた私は、父から再びK本さん宅の話を聞くことになる。
「K本さん、亡くなったよ。」
私は耳を疑った。
私自身も以前父の仕事の手伝いをした際に、K本さんにはお会いした事があったのだが、まだ50代の貴婦人というイメージで、美味しいフレンチトーストをご馳走になったのを昨日のことのように思い出せる。
くも膜下出血による急死だったそうだ。
父はこう続けた。
「その後すぐ、K本さんとこの2人いた息子。次男の方が自殺したらしい。俺何回か話したことあったから驚いたよ。」
その後残りの家族がどうなったのかは、父も分からないそうだ。
2006年には、この公園のトイレで、落雷により男性が1人亡くなっている。
近くの木に雷が落ちたのを見て、トイレに駆け込んだが、不運なことにトイレにも雷が落ちてそのまま亡くなった。
この地域には「陰」の空気や瘴気が溜まり、
マイナスな何かが、彼らに影響したのではないだろうか。
私は霊的現象こそ信じていないものの
不審な死が相次ぐこの地域には、それらと何らかの因果関係があると考えている。
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