
中編
廃精神病院の噂
つなか 2日前
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N「そうなんですよーー!ここ気味悪いですよね!」
彼らも近所から来たらしい。この時期なこともあって、他のグループと遭遇することだってあるか、とN君は納得していた。
6人で楽しく話したあと、またそれぞれ探索を続けることになった。
するとペアの仲間がこんなことを言い始めた。
「なぁN。さっきのやつらなんかちょっとおかしくね?なんでこんな暗いのにライト1つ持ってないんだよ。しかもぱっと見全員40代くらいのおっさんだったし…その年で肝試しなんかすんのか?」
彼の言っていることは的を射ていた。
そして同時に寒気が走った。
N「出よう。なんか起きる前に!」
地下で探索しているやつらも気になったが、とりあえず先に車へ戻ろうと早足で階段へと向かった。もう少しで階段という所で、地下を探索していた2人と出くわした。
2人は少し腑に落ちない感じだった。
「ちょっと聞いてくんね?地下は霊安室になっててかなりキモかったんだけど、霊安室の中に15人くらい人がいてさ。なんか肝試しに来た人達だったんだけど、よく見たらみんなおっさんなのw とりあえず探索済んだからここで待ってたんだよ」
N「15人!?肝試しにしては多くね??てか俺らも会ったんだよ。4人組のおっさん。ライトも持ってなかったら気味悪くて。」
そんな話をしていると物凄い量の足音が地下から響いた。走っているのか、それはどんどん階段に近づいていく。
4人は一目散に廊下へと走り窓から飛び出て、車へと向かった。
N「やべえよやべえよ!やっぱあいつら患者なんじゃねえの!!」
全員車に乗り込むと、Nは急いでエンジンをかけた。走り出した車内で、友人の1人が叫んだ。
「おいN!あいつら追ってきてんぞ!」
バックミラーをみたN君は驚愕した。
群れになって車へと向かい走ってくる数十人の人達。
かなりスピードを出して大通りへとでた後、息が整ってきた4人はゲラゲラと笑った。
「まじ怖かったわww噂ホントだったんだなw」
N「足音近づいてきた時は死ぬかと思ったわw」
「お前ら足早すぎwふざけんなwww」
「明日みんなに教えてやろうぜwんであいつらも行かせようww」
「明日はこねえよ」
え?
車内が唖然とした。
N君がフロアライトをつけると、後部座席の後ろに見知らぬ男達がギュウギュウに詰まっていた。
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- お話も文章も、とてもじょうずで、よみやすかったし、怖かったです。こたくん