
中編
わからない
どちゃ 2016年11月20日
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ついこの間、体験しました。
自分でもこれは心霊体験と呼べるものなのかわかりませんが、不思議なのでのせておきます。
私は最近、受験生ということもあり図書館や近所の友達の家などで勉強会をしていて、帰る時間も遅くなっていました。
やっぱりその日も、私の帰りは遅くなりました。
いつもなら自転車で行くのに、その日は徒歩で勉強会まで行ってしまったため、トボトボ歩いて帰っていました。
外はもう暗く、雨が降っていました。
私の家までは、絶対に線路を通らなければ帰れません。
私は疲れていたので、一番近道になる線路を通ることにしました。
そこは、お墓の間隣にある線路でした。
怖いという思いもあったけど、それより早く帰らなきゃと焦っていたのでそこまで気に留めませんでした。
ふと、線路が見えてきた所で私は気付きました。
線路の奥に、女のコがお花をつんでたのです。
花と言っても、雑草なので、名前はわかりませんが、手にはたくさんの花を持っていました。
女のコは、七部丈ほどのシャツに、フリル付きのスカートを履いていました。
その時は、その子が生きている子だと思ったので、話しかけることにしました。
「もう暗いよ。どうしたの??」
優しく声をかけると、女のコはキャピキャピと笑いながら言いました。
「これね、ままにプレゼントなの。だけど、まだたりないから、みーちゃん探してんだよ」
話しながら、その、みーちゃんは、ずっと花をとっていました。
「そっかそっか!ならお姉ちゃん、お花あるとこ知ってるよ!」
私は自分の家の花が、最近満開なのを思い出して言いました。
「みーちゃんそこいく!お姉ちゃんと行くー!」
それを聞いて、私はその子と手を繋いで歩き出しました。
その時も、特別手が冷たいとかなくて、冬に手袋もせず外出てたら、そりゃこんな冷えるよなって感じのつめたさでした。
少し歩いて家につき、女のコにどれくらい欲しいのか聞いて、花を摘んであげました。
「お名前はなんて言うの??暗いから送ってあげるよ」
「みーちゃんね、ミカタっていうよ。お家はずっととーくいよ!」
ミカタちゃんは、見た目的にも言葉遣い的にも幼く、3〜4歳だと思います。
そこでやっと、こんな時間にこんな小さい子が、こんな薄手で外歩いてて親は何してるんだ?と気になりました。
よく見ればまだおむつを履いてるし、歩き方もまだしっかりしてる感じてはないのです。
とりあえずお家までに、私のジャンバーを着させ、送ることにしました。
その前に一回母に報告しようと、ミカタちゃんを連れて家に入ると、母はキョトンとして言いました。
「あんた誰と喋ってたの?変な子だと思われるからやめてよー。ミカタちゃんなんていないよ、もう妄想ごっこはやめときな」
正直母のいい方にイラッとしましたが、それよりミカタちゃんがいないと言われたことが気になりふと後ろを見ました。
本当にそこには、ミカタちゃんはいませんでした。しばらく外を探し、いないことを確認するとしょうがなく家に帰りました。
部屋に戻ると、ベッドの上にはさっきミカタちゃんに摘んであげた花と、ミカタちゃんが持っていた花が数本、置かれていました。
それからすぐに、姪っ子の実花田ちゃんがなくなったと聞きました。
まだ、3歳だったそうです。
母は私に、きっとお別れに来たんだねと言いましたが、私は実花田ちゃんに今まで会ったこともなく、生まれたということしか知りませんでした。
なぜ私のところに来たのか、
なぜ現れたのか、今でもわからないままです。
長々と失礼しました。
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