
廃屋でみた幽霊より怖いもの
もう10年以上前の話なんだけど、当時まだ二十前後だった私(W)と、高校以来の親友A男、一つ年下のAの後輩B男、Bの彼女で二つ年下のC子、Bの姉のD子の5人で、地元で有名な心霊スポット巡りをしていた。
土曜の夜に集まって、1・2箇所くらい噂で知った心霊スポットをみんなで回る、といった感じだ。
C子はこういった心霊スポットが大好きで、A男B男もかなりノリノリ。
D子は2回目くらいからの参加だったけど、最初すごく嫌がってついてこなかったということもあり、現地に行っても中までは入らない、といった感じで参加していた。
私は、D子が「車の中に一人でいるのは怖い」というので、下心満々で付き添って中に入らない事が多かった。(D子は結構可愛いかった)
何度目かの時に、となりの市で有名な廃屋にいこうということになり、いつものように5人で集まることになったんだけど、集まる前日にレンタルしていた映画をまとめて見ていて、全く寝ていなかった。
これは私だけかもしれないけど、寝不足や疲れが溜まると意識がふわふわしてきて、幻覚みたいなものが見えるようになってくるんだ。
もちろん、ちょっと寝不足とか、ちょっと疲れてる程度じゃならない。もういつ意識が飛んでもおかしくないくらい、極限の状態だと思って欲しい。
で、22時に集まって隣りの市まで寄り道をしたりして、3時間くらいかけてワイワイと話しながら現地にいったんだ。
私は金曜日の8時に起きてからその時まで、実に40時間以上寝てない上に、バイトや学校も重なり、かなり睡魔に襲われていたんだけど、車で移動中にやたら盛り上がってしまい、仮眠すら取れなかった。
A男「車ではこれ以上進めないから、こっからは歩きになるけどD子どうする?」
D子「え? あー、みんないくならいくよ」
車内で盛り上がった雰囲気が残っていたのか、珍しくD子がついてくることになった。
B男「外暗いけど、道迷わないかな?」
A男「大丈夫、バイト先の先輩が前にここに来てて、行き方教えてもらったから」
私 「だったら全然怖くないじゃん」
C子「その情報いらんわー」
こんな感じでフザけた会話をしながら、準備していたライトを持って山沿いの道路を進んでいった。
車を出てから50mくらい進んだら、道路の脇に山の中に入っていく小道があって、それを登ると古い平屋の家があった。
C子「この家なんじゃない?」
A男「いや、先輩曰く、この先にもう一件家があって、そっちらしい」
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