
短編
定番中の定番ですが
匿名 5時間前
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あるタクシー運転手さんから聞いた話。大晦日、市街地から雪が積もるような山手にお客さんを降ろした帰り道。辺りは真っ暗で、一面田んぼに積もった雪で眩しかったそうです。いつもの客待ちする駅に戻り、もう一仕事!とタクシーを走らせると、何も遮るものがない交差点に手を挙げる白い着物姿の女が一人。大晦日に着物で全く違和感を感じずドアを開け行き先を尋ねると、いつもの客待ちする駅!
「こりゃ〜ツイてるな!こんな山の中から」
走りも軽やかに雪道を進みながら、ふとバックミラーを見る。下を向いたまま動かない。
「寒い中、随分待ったんだろうな」
話し掛けてみるが反応も薄い。そういえば手にカバンひとつ提げていないし、この雪の中、上に何も羽織っていない。おかしいといえばおかしい。
「あ〜、これヤバいかも・・・」
後部座席をちょこちょこ確認しながらタクシーを走らせ、何とかいつもの駅に到着。期待通り?に後部座席はびしょびしょに濡れ、女の姿はなかったそうです。
慣れた方々にはありがちな話しなんで、面白みも何もなく申し訳ないです。ただひとつ不思議なことがあります。この話はタクシー運転手から聞いた話なんですが、この土地では他に聞いたことがありません。大概、似た話が近隣でありそうなもんですが。運転手がウソついたといえば簡単なんですがね(笑)
後日談:
- この運転手さんはしきりに「同僚がね~」と言ってましたが、語る顔を見ると・・。 多分、自身の体験と思われます。
この怖い話はどうでしたか?
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- タクシー怪談で田舎から市街地に向かう噺って初めて読んだ まあ、運転手さんがあまり恐怖を覚えなそうでいいな噺と関係なくてごめん