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中編

中央高速

匿名 3日前
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中央高速というのは有名な恐怖スポットの一つである。 それは特に、大月から八王子にかけてのエリアらしいが、「あそこは怖い」という話をよく耳にする。 友人の兄の浅野晃君(仮名、当時22歳・大学生)は、5年前の冬、冬休みで帰省した諏訪の実家から東京に戻るために、中央高速を走っている。 道が凍って危ないからという家族の心配をよそに、真冬だというのにバイクで帰ったのである。 晃君は渋滞を避けて、夜実家を出、夜中に中野のマンションに到着する予定だった。 「空いていれば、うまく飛ばすと3時間くらいで帰れるから、確か大月を出たあたりだった……」 人間というのは皆同じようなことを考えるらしい。 皮肉なことにこの日、晃君と同じように渋滞を避けようと思ったのか、夜帰る車が多く、道は空いているとはとても言えない状態だった。 それでも晃君の250CCのバイクを、苛立った自動車が次々と追い越していく。その、追い越していく車の一台が、 「窓を開けて顔出して、こっちに何か叫んだ」 真冬の峠道である。 窓を開けて走るなど尋常ではない。 おおかたオトソ気分の抜けない酔っ払いでも乗っているんだろう、と思った。 ところが、しばらく走ると……、 「また別の車が追い越しざま、窓を開けて怒鳴ってる」 さすがに晃君も不安になった。 ―オレのバイク、なんかヤバいことになってるのか?― 2、3分走ったあたりでサービスエリアを見つけたため、晃君は点検も兼ねて入ることにした。しかし、ギアやマフラー、特に後輪を念入りに点検してみたが、何度調べても異常はない。 とりあえず胸をなでおろし、どうせならレストランに寄ってコーヒーを飲んでいると、店を出ようとレジに向かったヤンキー風の若者が、晃君のテーブルに近寄って来て言った。 「さっきから見てたけど、あんた、この寒空に年寄りケツに乗せるたあ何考えてんだ。メットもかぶせてないじゃねえか、殺す気か❗」 そう言い捨てると、つかつかと出ていってしまった。 身に覚えのないことを非難されて、晃君は、頭に来るというより、「本当にポカーンとしてしまった」という。 そして、ふとテーブルを見てから、さらに「?」と思った。 「テーブルについたときはバイクのことしか頭になかったから気付かなかったけど、水が二人分運ばれてた。」 ―どいつもこいつも何を勘違いしているんだろう、正月ボケじゃないのか― ムカムカしつつもサービスエリアを出て、また中央高速に入っ

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  • 亡くなってるのにその声を誰かに話したのは誰なの?
    ぴょん吉
  • この話、文庫本で読んだことがありますよ!
    ルシ
  • なんで危ないって教えてくれるのにその後事故るんやろw
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