
中編
すこし不思議な話
HAORI 4日前
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ブがあったところへ行きましたが、プレハブはなくなっていました。
私は家に帰り、親に
「あの、校舎の隣のプレハブなくなっちゃったんだね」
と言うと、親は怪訝そうな顔をしてプレハブなんて見たこともないと言っていました。どれだけ場所を説明しても、プレハブなんてなかった、の一点張りでしたので、私は少し意地になってしまい、兄に電話して聞いてみました。
しかし、兄もプレハブなんて一度も見ていないと言いました。
プレハブはグラウンドからも見え、校舎から体育館に行くとき絶対に通る場所にあったため、気づかなかったはずはありません。
プレハブの有無なんて、嘘をつく意味もありませんし、親に話してすぐ、兄に電話をしたので口裏を合わせることは不可能でした。
私は少々納得できないながらも、記憶がぼんやりしたものであることもあり、幼かった私が夢と現実をごっちゃにしてしまったものと考えました。
それからそんなプレハブのことは一度も思い出さないまま、日々を過ごし、私は高校生になりました。
野球部員だったBくんが結婚したとのことで、結婚式に招待されました。
そこで何年かぶりにAちゃんに会い、おしゃべりしていました。
幼少時代を懐かしんでいると、Aちゃんの口からプレハブの話が出ました。
私のなかではプレハブでのことは夢として終わっていましたが、全く同じ記憶がAちゃんにもあったのです。
そのとき私はふと、この記憶がおかしいものであることにきがつきました。何で今まで気づかなかったのかと。
その女の子は冬服をきて、卒業製作をしていました。
でもあの日は真夏だったのです。
一緒に床の扉の向こうに行ったらどうなっていたのでしょうか。
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- 何処へ連れていかれるのでしょうか? でも、優しそうなお姉ちゃんだから 向こうでも楽しそう梨ちゃん