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中編
狐憑き
匿名
狐憑き
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狐憑き

匿名
2017年7月26日
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自分は神社仏閣が好きで、各土地の神社を廻るのが趣味だった。

2年前に賑やかな某都内に引っ越した時も、都会の喧騒の中で静寂な神社を見つけて毎週末そこでお参りしていた。

その神社のお隣においなりさん、稲荷神社もあったんだけど、何故か行く気がしなくていつも素通りしてたんだ。

ある日、あまり無視するのも悪いと思ってそのお稲荷さんに入ってみた。

でもちょうど子供達(隣接する道場に通う子達だと思う)が神社の大掃除をしていてお参りできなくて結局家に帰ったんだ。自分の性分だからか、二週間くらい開けてまたそのお稲荷さんに行ってみることにした。

その日はいつも行く隣の神社が地域イベントで賑わっていた日。なのにそのお稲荷さんだけは人気がない。なんかおかしいなとは思ったんだよ。

さっさと挨拶して帰ろうと、鳥居をくぐった時に自分の右前方に何かがいることに気づいた。

え?っと思って見ると、地面の砂利に何か黒い物体が這いつくばって、もそもそ動いてる。

思わず声をあげそうになったところで、それが生きてる人間、しかもスポーツ刈りレベルに髪を切った中年女性だということがわかった。

しかも、その女、半分寝そべりながら、拝殿に向かって何かぶつぶつ呟いてる。

時折これでもかというくらいおでこを地面につけ、神社に向かって何度も頭を下げていた。

女は見てる私に気付くなり、下げた頭の角度のまま、こちらを向いてニタァと笑った。

(ヒイッッ!!)

その女の顔は、口角を上に無理に引っぱられたような引きつり笑いで、しかも、顔の目の上から頰まで、朱色の縦線をインク?で何本かひいていて、まるでよくあるキツネのお面のようだった。

俗に言う狐に憑かれた人を目の前で見たのは生まれて初めてだ。

よく見ると、女の両手の指まで、キツネの形(影絵なんかでよくする)みたいに丸められてて、時々その手で何かを投げる。その投げた何かが風で飛んでくる。

一体何を投げてるんだと思ったら、

女は自分の羽織る黒いコートをちぎっては投げ、ちぎっては投げし、その破片が飛んでいたのだった。そして、時々自分の頭の毛もちぎっては投げていたので、女の周りは所々黒く、そして、よく見ると頭にも所々ハゲがあった。

この一連の動作を、朱色の顔の女がこっちを見てニタァ〜っと笑い、訳のわからない言葉をつぶやきながらするもんだから、完全にビビった。人間怖い。

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後日談:

  • お化けの話ではない

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