
長編
肝試し
匿名 2015年12月8日
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これは、当時地元熊本で起きた4年前の夏の話です
この時18歳だった私は、免許を取り車を買ったばかりで、とりあえずどこかに車で行きたくてしかたありませんでした。
この時は次の日が休みということもあり仕事終わりに友達と遊びに行く約束をしていました。
そして仕事が終わり、私とその時暇だったタカシ、シンスケ、カオリ、カナ(みんな仮名)の5人を車に載せて適当に国道沿いを走らせながら何をするかみんなで話していました。
私「どっかいきたいとこあるー?」
タカシ「飯食いたいね!!」
シンスケ「飯はいいや、温泉行きたい。」
カナ「えー、温泉は違う。」
カオリ「だよねー、海行きたい!」
カナ「海いいね!」
シンスケ「えー…疲れるじゃん」
私「海行くか!」
カオリ「わーい!今年初だ!海!!」
カナ「私もー!!」
タカシ「夜の海…イイネ!とりあえずコンビニ寄って」
私「はいはい。」
シンスケ「温泉…」
私「わかったwカナ達降ろしたら帰りに寄ろうw」
シンスケ「よし。」
ということで海に向かうことになりました。1時間半くらいの道のりでしたが
こんな感じでくだらないことを話していたらすぐに時間が過ぎました。
そして、海につき、軽くはしゃいだ後、
車内で急に行き先が決まったため水着をみんな持っておらず、海に入れなかったためみんな消化不良だったのでしょう。こんな話になりました。この時、時刻は午後12時過ぎ
タカシ「なんか物足りんねー。」
シンスケ「BBQする?」
カオリ「道具ないじゃんw」
カナ「いいねー!ておもったけどそーよねw」
タカシ「この近くにさ、PLホテルって言う心霊スポットの潰れたホテルあるけんさ、いってみらん?」
カナ「絶対嫌!」
カオリ「私も!」
シンスケ「えー、俺心霊スポットとか行くとみえるんだよなー。」
確かに、シンスケは昔から霊感がありました。
カナ「ねー、やめようよ?」
しかし、
私「行ったことあるけど、特になんもなかったよ?ま、不気味ではあったけど。」
何年か前訪れたことある私は
特に霊感があると言うわけではありませんでしたが本当に何も起こらなかったのでこう言ってしまいました。
タカシ「何もなかったってよ!じゃあいいじゃん!行こうよ!」
カナ カオリ「イヤ!」
田舎の海だった為、他に何もすることが思い浮かばず、帰るのは嫌だった為暇潰しにカナとカオリの反対を押し切りPLホテルへ行くことになりました。
海から近くにあったPLホテルへはすぐにつきました。この時時刻は午前1時。
そして車を停めていざ出発しようとすると、
カナ「絶対行きたくない!」
カオリ「私たち、車にいるから早くいって来て」
と言われビビらせたかったのに、
と思いつつ女2人を置いて私、タカシ、シンスケの3人でホテル内へと向かいました。
そして、中へ入ると、
私「何か時間も時間だし、前来た時より不気味。」
タカシ「お?ビビるか?」
私「うるさい。ほら行くよ。」
タカシ「よーし。」
シンスケ「…」
こうしてしばらくロビーや廊下、各々の部屋を歩いてると、最初は、元気だったタカシも疲れたのか次第に静かになり、
足音しか聞こえなかった為、徐々に不気味になってきました。
そしてふと、2人の顔を見ると、
タカシは眠そうな顔をしてました。
緊張感ねーなおい。と思いました。
一方ここまでほとんど会話に入ってこなかったシンスケを見てびっくり。
顔を青くして冷や汗ダラダラたらして今にも泣きそうで仕方ない様子でした。
私「シンスケ、どーした?」
タカシ「あ?え!?!?シンスケ?」
タカシも流石に目を覚ましました。
シンスケ「お前ら最初から気づいとらんと?」
私 タカシ「???」
シンスケ「俺らの後ろの方からずっと誰か喋りかけてきよるじゃん。」
今にも泣きそうな声で言われ結構ビビりましたが、
私「ごめん、何も聞こえん…」
タカシ「俺もわからんw」
シンスケ「嘘だろ???俺に話しかけてるの?俺、殺されるの?」
シンスケが徐々に取り乱しはじめた為、
これ以上先に行くのは危険だと思い、車に戻ることにしました。
その戻っている道中もシンスケは、
シンスケ「やめてやめてやめてやめて」
と、ずっと言っていた為、
タカシ「なんも聞こえんって!」
タカシが、怖いのもあってか苛立ち始めました。
私「大丈夫!すぐ戻れるから!」
私は、シンスケの背中をさすりながら、励まし、何とか車に戻りました。
車に戻るとカオリは寝ていました。
私「呑気なやつ…」
タカシ「本当に…」
シンスケ「早く出よう」
私「そーだね、シンスケ明日お祓い行くか?」
シンスケ「うん…」
そんな会話を車に戻りしていたら突然、
カナ「ねー?まだ行かないの?いこーよ。」
シンスケ 私 タカシ「は?」
あんなに嫌がってたくせに、何を言ってんだと思い
私「俺らもおいってきたじゃん?」
タカシ「それにカナ怖いて言って来なかったじゃん。」
シンスケ「帰るよ。」
びびって帰ってきた俺たちをみてからかってんだろうと思い少しイラっとしながら車のエンジンをつけようとすると、
私の後ろに座っていたカナから急に
腕をガシッと掴まれ、
カナ「いや、行こうよ?なんでもお出るの?」
私「なんやお前?」
この時は本気で苛立ちました。
すると、
タカシ「そんなに行きたいならいくや?おい?」
と、タカシが言い出しました
カナ「うん。」
シンスケ「やめろって!」
私「もーいいじゃん、行きたいって言うんだしシンスケは車にいなよ?」
カナ「はやくいこー。」
ということになり、急に行きたいと言い出したカナとタカシ、私の3人で再びホテル内に入ることになりました。
車を出るや否や、1番びびっていたカナが先頭を切ってさっさと歩いて行くのです。
あんなにびびっていたのに…
私「あいつやばいって。止めよう」
本当にやばいと思った私はタカシにこう言いました。
タカシ「おいカナ!やっぱ帰ろう。」
カナ「…」
私「おい!しかとかよ!」
カナ「…」
カナは無視してどんどん進んで行くのです。腕を引っ張れば止まるのですが、
カナ「やめてってば!行かせて!!!」
と言って暴れるのでどーすることも出来ず1人にするとまずいと思いついて行きました。
そして、割と奥の方に行くと何か臭いがしてきました。
私「臭くない?」
タカシ「臭い。」
カナ「…」
その臭いはどんどん強くなって行きます。
いや、その臭いの元にカナが進んでいるのです。そして、その臭いがとても強くなった時カナがある部屋に入って行きました。
そしてその部屋に入った時カナは気を失い、私達は見てはいけないものを見てしまいました。私は腰を抜かしてしまい、タカシはその場で戻してしまいました。
そこにはへやの角に首を吊った1人の女性がいたのです。まだぶら下がっていたので死後そんなにたっていないのでしょう。
ふと、臭いの原因はこれかと思いました。
何分かしてようやく動けた私はその場で110番をし警察を呼びました。
気を失ってるカナを抱き寄せタカシと身を寄せ30分ほどでしょうか。とても長く感じましたがそれくらいで警察が着き、
警察「何かんがえてんだよ!こんなとこ来て!」
私「すいません」
と色々説教を受けながら入口までかかえられ事情を聞かれた後、
警察「まあ、無事でよかった。結構あるんだよ。心霊スポットとかでの自殺。」
そーなんだと思いつつ
ふと、あの人俺らに見つけて欲しくてカナに取り憑いたのかな?とか考えてると、あれ?カナは?と思いみてみると意識を取り戻し、何のことかさっぱり?と言う風でした。まあ、何もなくてよかった。
ある程度話をして
警察「後は処理しとくから早く帰って。」
と言うことでみんなの名前とか連絡先とかを教えて私達は帰りました。
車の中で、
カナ「ねー、あんた達なんかやらかしたの?」
カナは本当に何も覚えていないようでした。
本当の事は話さないどこうと思い、
私「いやいや、警察が見回りできただけだよ」
と、適当にごまかしカナ、カオリを先に家まで送り届けました。
因みにカオリはこの時までずっと寝てました。
そしてタカシを降ろし、シンスケの家に向かっている途中
シンスケ「なあ、お前ら、カナに何があった?」
シンスケもカオリ達が降りるまで寝ていた為、良く事情がわかっていませんでした。
私「いや特には…」
シンスケにも黙っといたがいいかな。
と思い話しませんでしたが、
シンスケ「じゃあなんで、歩いてたカナの背中に女の人がいたんだ??」
私「もしかして、(吊っていた人の特徴)な人?」
シンスケ「お前も見えてたの?」
私「あ、うん。」
シンスケ「何もないといいけどな。」
ここでシンスケを降ろし、
私も家へ帰ろうと思い、帰路につきました。
家に着きカナに連絡してみようと思いましたが、2人を降ろしてだいぶ時間が経っていたので明日起きてからにしようと思い寝ました。
そして翌日、昼過ぎに目覚め、
カナに電話をしてみました。
カナ「もしもーし、なにー?」
私「いや、なんでもないよー。」
カナ「ただねー、なんか最近怖い夢見るの。」
私「どんな夢ー?」
カナ「(吊っていた女の人の特徴)な人が私をずっと呼ぶ夢。」
私「…」
これがカナと取った最後の連絡でした。
カナは4年経った今、どこにいるのかわからず行方不明です。自殺していないことを願います。
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