
長編
お札の家
匿名 37分前
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すぐにお前も乗り込んできたけど、恐くてお前の方向けんかった。
でも下向いている俺の視界にも、お前の足元まで垂れている長い髪の毛が飛込んできたんよ。
もう我慢できんかった。
どうにでもなれと思って、お前の背中を思っきり叩いたんよ。
効くとは思わんかったけど…女はいなかった。
…後はわかるだろ?俺嬉しくてさ…」
そう話すSの声は相変わらずしゃがれており、全員が絶句した。
力を振り絞って聞いてみた。
自分「それで…さっきの車の音はその女で、まだ俺に憑いてるっての…?」
S「…多分、見えるヤツに乗り換えたか、お前の背中叩いたのがアカンかったか…今俺、鏡とか絶対見たくない…」
Sは震えているのに、妙な汗をベットリとかいていた。
先輩は心配したが、Sは自宅に帰ると言って聞かない。
独り暮らしってこともあって心配になった俺は、Sの家に泊まるコトにした。
滅茶苦茶怖かったのだが。
Sのアパートに戻った自分達は、飲む予定で買っておいた酒も飲まず、直ぐ様寝てしまった。
ビクビクして寝るドコじゃないと感じていたが、不思議とすぐに意識が飛んだ気がする。
次に意識が戻った時、洗面所の声から、「ゲェ~~!!ゲェ~~!!」と、何かを吐く声が聞こえた。
急いで洗面所に向かうと、Sが便器にうずくまって吐いていた。
「大丈夫かっ!?S!!しっかりしろ!!Sっ!!」
叫びながら、夢中で背中をなんどもさすった。
でも、便器の中を覗いて氷ついた。
Sは血を吐いていた。
飛びそうになる意識を必死で保ち、狂ったようにSの背中を叩きまくった。
「コノ野郎!!ふざけんな!!コノ野郎!!」
泣きながら、ひたすらSの背中を叩き続けた。
寝るために薄暗い豆電球にした部屋の電灯が、風も無いのにユラユラ揺れていたのを鮮明に覚えている。
どのぐらい時間がたったのかわからないが、呼んでおいた救急車が到着し、
運ばれるSと共に救急車に乗り込み、病院に向かった。
すでにSに意識はなかったが、俺の服を掴んではなさなかった。
Sが救急病院にて治療を受けた後、医者から説明を受けた。
Sは声帯を損傷しているとのコトだった。
ただ、「滅茶苦茶に叫んだ程度ではそうならない」という訳で事情を聞かれたが、俺は答えることができなかった。
翌日から別の病院に入院し、俺は毎日の様に見舞いに行ったが、声帯治療のためSは話せなかった。
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- ヤバい心霊スポットって、行くたびに精神陥るってさまなちゃむ
- 怖いー、さ
- コメ欄に逃げてきたyoshiyoshi
- コピペまゆ
- オカ板で見たわ でも、大変やったね お疲れさんイリミナ
- 本当にあるんですねぇ~わーい
- 地元なのでいったことあります! ダミーの方だけですが、 ダミーの手前の道で 一緒に行った霊感のある子が、 でかい顔が自分の隣にいるのを 見たそうです!66
- コピペエエエエエとめいとぅ
- よろしくなんか怖いわー坂元しづか
- 霊も乗り換えするんだな…オカルト好き