
長編
ゴボウサマ(コトリバコ関連?)
匿名 2日前
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『ゴボウサマ』の話。
つい最近地元に帰ったときに、昔からその町の片隅にあった古い家の大きな蔵が取り壊されていました。
その蔵に纏わる『ゴボウサマ』についての話です。
古い風習やしきたりの残ったところなので蔵のある家は珍しくはありませんでしたが、庭まで広く(家が2軒経つほどの大きな敷地)外からでも分かる大きな蔵のある家というのは流石に多くはありませんでした。
今30代を折り返したわたしが小学校の頃に遊んでいた範囲で大きな蔵は5つだったと記憶しています。校区内、といっても各学年20人程しかいない合併間近の学校の校区内ですから広い範囲ではありません。
その蔵のある家の人達は大きな家に住んでいるにもかかわらず不思議と裕福そうな暮らしをしておらず、他人との垣根の低い(悪い言い方をすれば図々しい)田舎で何処か距離を取るような、子供が挨拶をしてもぺこりと一礼だけするような、揃って陰鬱というか距離を置いたような方々でした。
田舎出身の人は分かるかと思いますが、子供が挨拶をすれば行ってらっしゃい!と言ってくれるような人が多い感じでしたので、暗いなぁと思っていたのを覚えています。
そんな感じのこちらに関わって来ないタイプの家の方に滅法怒られたことがありました。
鬼ごっこをしていたときに逃げ場がなくなり、その家の敷地に入り蔵に触った友達がいたんです。
遊んでいた友達一同とその祖父母(何故か親ではなく祖父母でした)が呼ばれ、烈火のごとく怒られ、吐くほどのキツいお祓いをされました。
お祓いはわたしを含め5人の友達と横一列に座らされ、何か盃?のようなものを飲まされ(酸味があってまずかった)、背中を叩かれながら何かしらを唱えられて(後に聞いたら「恐み恐みも白す」的な祓詞(はらえのことば)だったそう)、胃の中のものが競り上がってきて吐く、というお祓いというよりは儀式めいたもので今思い出すと不気味でした。
それよりも兎に角、蔵の家の方と祖父母たちの顔が怖かった。
「もう少しでシマイじゃから!ヨザランことせんと!」
「ゴボウサマにたたらるっど!忘れたっか!」
「こんげなこめんけ子どんになんかあったらボクじゃ!」
怒られたことより異様な雰囲気と背中の痛みにみんな号泣。覚えていること(聞き取れたこと)はこれだけです。
古い方言なので若い世代はあまり使わないものですが、「もう少しで終わるから、余計なことをしてくれるな。ゴボウサマに祟られるぞ
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(7件)
- なるほど そのコトリバコ実物が存在した証があるのかな? 子供が沢山亡くなっただけじゃ証にはならんしたか
- わかりにくかったらすみませんm(_ _)mつばさ
- あともう一つ ハッカイ(八人の子ども)以上を作ろうとすると呪力が強すぎて、制作途中で、制作者も死んでしまうので”人間”には制作は不可能ですつばさ
- 一応、調べればわかることですが、私が知っている範囲で、お話します。コトリバコは、とある地域の、村に、とある人が入ってきて、◯そうとしたので(理由はあまり覚えていません、すみませんm(_ _)m)、その人が、武器として、コトリバコの作り方を教えたのことです。そして教える条件として、「最初に作った武器(コトリバコ)は自分に渡すこと」、「自分の命を助けること」という条件だったそうです。そして、その人に渡したのが、ハッカイ(これは現在行方不明らしいです)だったそうです、その後、効果を確認した村の人々が、次々と作り出し、おぼろ覚えですが、その後作られたのがイッポウ6つ、ニホウ2つ、ゴホウ5つ、チッポウ3つが、出来上がったそうです、ちなみに失敗したのもあったらしいので、◯された子供の数はわかりません。そして、その中のチッポウを、男の子が、持ち出し、家に持ち帰り、その男の子と、家にいた、女性が◯んだそうです。そして、とある人から聞いた、対処方法に従って処分することにしたらしいです。私が知っているのはここまでですつばさ
- コトリバコって朝鮮発生じゃなかったかな?それとゴホウだった気がする。まぁ訛っていった可能性はあるけどね。鴉
- 政さん、ななしこさん、日本には昔から恐ろしくて不思議な事実があるものですね… 呪詛ですか…人間の業の深さと念じる力の強さや恐ろしさに改めて驚愕します。K
- 私が知っている範囲です、ある村の人達の呪詛です。これは江戸時代の事ですが、自分達に関わるな、と言う意味もあり強い呪いが渦巻いた箱です。仰るようにコトリバコ→子取り箱、ですが、子供を箱に入れて作るそうです。子供の数が多いほど呪力も強く、呼び名も変わります。5人入れた箱はゴボウサマと呼ぶそうです。発祥地は㊙地方です。参考になればと思い書き込みしました。ななしこ