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中編

見えすぎる女

ろびん 2日前
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友人に異常に霊感の強い怖がりな女がいる。 仮にAとしておこう。 Aは昔っから恐怖体験には事欠かず、会うたびに新しい体験談が増えているような子だった。 ただの虚言壁かと一時期疑ったが、実際に彼女が怪現象に遭っている最中を目撃したこともあり、真実なのだと分かった。 (その時は誰もいないはずなのに彼女のポニーテールが誰かに引っ張られるように宙に浮いていた。そして彼女もとても痛がっていた。あれはマジやばかった・・) そんなAから聞いた個人的に一番怖かった話をしよう。 Aには一つ年上の従姉妹がいた。仮にBとしますね。 AとBは家も近所だったので仲が良く、大きくなってからもよく一緒につるんでいたのよ。 俺もAとBと仲良かったというか、当時Bと付き合ってたのね。 それでAともよく遊んでたんだけど。 そんなAとBが中学生のころのハナシ。 その日はBがAの家に泊まりに行っていた。 Aの家はお金持ちだったので家が大きくて立派で、Bはちょいちょい泊りに行っていたのだ。 前々からAはこの家で不可思議な現象に遭っており、Bにもそのことを嘆いていたのだそうだ。 AもBも怖がりだったので、あまりその話には触れないでいたんだと。 で、そろそろ寝ましょうかとなったと。 当時Aは二段ベッドを使っていた。かつては下段にAの弟が寝ていたのだが、二人とも個室を持つようになってからはAが一人でこの二段ベッドを使っていたのだ。 なのでこの日はAが上段に、Bが下段に寝ることになった。 冬だったがエアコンはつけていて、決して寒くはないはずなのに、この日、Aは妙に寒かったのだそうだ。 羽毛の厚手の布団をかけても寒がったので、Bが自分の着てきたジャンパーをAの布団にかけてやったりしたそうだ。 そんなこんなでようやく二人は眠りについた。 そして夜中、Aは金縛りに遭って目を覚ました。 金縛り自体はもうしょっちゅうだったので、「うわ、やだな。またなんか見ちゃうかも・・」という感じだったそうだ。だから目は開けずに、ぎゅっと瞑ったまま、また眠りにつくのを待っていた。 するとその時、強烈な臭いが鼻をついた。 嗅いだことのない臭い。女物の香水みたいなどぎついやつ。鼻の奥が痛くなるほど濃い臭い。 Aは目を開けそうになるのを堪えた。今開けたら絶対に何か見えてしまう。それは分かっていたので、絶対に開けるもんかと、強烈な臭気に耐えていた。 香水のきつ

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