
中編
自然といく道
ばる 1週間前
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大学が昼で終わり、俺、A、B,、C子、D子、で飯でも食いに行くことになった。
ちょうど夏季休暇前で暑かったこともあり肝試しの話題になった。
A:この辺で肝試しって言ってもできるとこないだろ。
D子:そこの病院の周りでもぐるっと回るとか?
俺らの大学の周りは比較的栄えており人の居ない場所の方が少ない。
高速のわきに小学校くらいの敷地の病院があり、裏手の脇に、高台に上がれるような坂道が1本ある。
飯以外やることも無い俺らは、なんとなく高いところにふらふらと向かった。
まっすぐに高台に伸びる道は入院者向けなのか舗装され、両脇には背丈の揃えられた木が等間隔に植えられている。
この辺にしては少し珍しい程度には緑が多く、患者さんが安らげるように作られているのだろう。
D子を先頭に、俺がすぐ後ろに、後の3人はその後ろをとろとろ歩いていた。
あの単位が取りやすいとか、あの教授は抜けてるとか、他愛のない会話をしながらゆっくりと坂を上っていると、木々が減り徐々に明るくなってきた。
正面に太陽があるのか眩暈のような感覚を覚えつつ登っていたが、次第に眩しすぎる夏の日差しで視界がチカチカと点滅し始め、四角や三角、棒や煙のようなものがチラチラと見え出した。
俺がその場で壁にもたれかかって休んでいると他のやつらも同様にしゃがんでいた。C子が疲れたしもう降りてご飯に行こうと、切り出した。
俺らは特に反対する理由もなかったが、D子だけは違い、
D子:せっかくここまで来たし、私だけでも走って上まで行ってくる! と言って小走りで坂道を上って行った。
普段からランニングをしているD子は放っておいても後から追いつくというのが共通認識だったから気に留める奴はいなかった。
坂を下ると先ほどまでの眩暈は収まり、特に気にするところもなかったため俺らは昼飯を食べに行った。
その後は遅めの昼飯を食べ、適当に解散するいつもの流れだった。
変わったところは何もない。
帰り際、俺は途中でさっきの眩暈が何だったのか聞いてみた。
俺:さっき急に眩暈がして割とやばかったわ。あれが熱中症ってやつ?
A:じゃないの? まぁ引き返して正解でしょ。上に何もないだろうし。
C子:夏は暑いからやだなー汗かくし。
B:夏休みは海でも行こうぜ。うちの車4人乗れるし。
なにかもやもやする
まだ少し頭痛がする
妙な気持ち悪さがある
まだ日差しにやられたのが治ってないのかもしれな
後日談:
- 自然と逝く道
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