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短編

尋ねる女〜嵐の山中〜

2020年8月14日
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これは私が大学のワンダーフォーゲル部に所属していた時の話です。 夏休みに仲間と南アルプスの周辺を縦走していました。5泊ほどする予定で山に入り、その2日目に、不幸なことに嵐に見舞われました。危険であると判断した我々は、即座にテントを張り、その中で全員で円を作ってうずくまり、嵐が過ぎるのを待ちました。 少し時間が経ち、テントの外から女性の声が聞こえました。 「すみませんが、道を尋ねてもよろしいですか。」 我々のリーダーが答えました。 「今、天気が酷いですし、危険ですから、よろしければあなたもすぐにテントに入ってください。」 女性は無視して続けます。 「金華山の山頂はどちらでしょうか。」 リーダーは語気を強めてこう返しました。 「そんなことはいいですから、本当に、早く中に入ってください。」 すると女性は、そうですか、とだけ呟いて、その場から去ってしまいました。 この一連の流れは、その場にいた8名の班員全員がしっかりと聞いていました。 後に金華山という山を調べてみると、なんと我々のいた南アルプスから200kmほど離れたところにある山だと判明しました。 彼女は一体なんだったのでしょうか。 今でも、金華山を目指して、山中を放浪しているのかもしれません。 同じような体験をした方がいれば是非お聞かせください。私には、彼女はこの世ならざる者であると確信する一方で、確かに存在する何かであった気がしてならないのです。今でも鮮明に残る彼女の声が、私の頭を離れないのです。

後日談:

  • テント内にいた全員が、女性は自分の付近で話していたと証言していました。ひょっとしたら、女性はテントの外で話していたのではなくて、テントの中で話していたのかもしれません。

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