これは僕が中学生の時の実体験です。 僕の通っていた中学校は、僕が在学していた時より昔に女子生徒がいじめを苦に、制服のスカーフを使い、首吊り自殺をしたという過去があります。こんなことがあり、スカーフは廃止されたようです。 ある夏の日、クラスメイトと夜の学校に忍び込んで肝試しをすることになりました。 参加したのは、僕、B君、C君、A子、B子、C子の6人です。 ルールは簡単。昼間のうちに鍵を開けておいた1階の教室から忍び込み、男女ペアになり、ひと組ずつスタート。1階から3階までの両端の教室に行き、用意した目印（これも昼間に用意済）を取って戻って来るというものです。 怖がる女子をよそに、男子はいいところを見せようと、がぜんテンションが上がっていました。 ひと組目は僕とA子です。心霊など信じていない僕は、ちょっとしたハプニングを期待しつつ歩きますが、特に何もなく全部の目印を回収し、戻りました。 次はB君、B子ですが、こちらも変わった様子はなく、無事終了です。 最後のC君、C子ですが、最後の最後に驚かそうと、みんなで後をつけることにしました。2階に上がって行ったのを確認して追跡スタート。 2階も隠れながら追跡し、タイミングを見て3階へ。僕たちの先頭を歩いていたB君とB子が何かをみたようで、 B君「一番奥の部屋にC子の黒っぽいスカートが入ってくのが見えた」 B子「やっぱりそうだよね、わたしも見えたよ」 僕「ほんと？よし、静かに覗きにいこう！」 こんなやり取りをして奥の教室へ向かいます。その途中・・・ ガタン！！ 奥の教室から大きな音がしました。僕たちはびっくりしました。 僕「たぶんC君が机か椅子にでもぶつかったんじゃない笑」 そんな感じだったので、みんなに怖さはありませんでした。 奥の教室をこそこそ覗き込むと、椅子が1脚倒れていました。ところが教室を見回してみてもC君、C子の姿はどこにもありません。教室に入って探してもやはりいないのです。 B君「あれっ？おかしいな、確かに入ってくのが見えたんだけどな・・・」 と、その時です。 「わーーーーー！！！」 大きな声が僕たちの背中側から聞こえ、みんな一斉に教室の入り口の方をみると、そこにはC君とC子が笑いながら立っていました。 C君&C子爆笑 僕「なんだよ、マジでびびったよ〜〜、やめろよ笑」 C君「いやいやいや、みんながついてきてるの途中で気付いてさ、逆ドッキリ仕掛けたんだよ笑」 C子「まんまとひっかかったね笑」 そんな中、B君とB子は浮かない表情です。 B君「俺とB子は、C子が教室に入っていくのをみたんだよ・・・それに・・・みんな音を聞いてるよな？あれはなんなんだよ？」 「・・・・・・」 忘れていましたが、教室からの音は後をつけたみんなが聞いています。 C子「あの、椅子を倒すような音のこと？うちらもその音を聞いてこの教室にきたんだよ。きっと誰かが椅子を倒したんだろうって・・・」 「・・・・・・」 みんなだまってしまいました。 その時です、 「キィ・・・キィ・・・キィ・・・」 倒れた椅子の上の蛍光灯が突然揺れ始めたのです。（昔の学校なので天井から吊り下げるタイプでした） もちろん窓は閉まっているので、風は一切ありません。 みんなが何かおかしいと思ったであろうそのときに、誰かがこう言いました。 「もしかしてここで椅子を倒して首吊り自殺したんじゃない？・・・」 それを聞くとみんな一目散に逃げるようにスタート地点へ戻り、外へ出ました。 その後、特に変わったこととかはありませんでしたが、霊感がある人だったらあの教室で何か見えていたのかもしれませんね。