
中編
リゾートホテルのアルバイト
匿名 2025年7月7日
chat_bubble 0
2,061 views
私が、高校2年の時に、あるリゾート観光地のリゾートホテルでアルバイトした時に体験した恐ろしい話しです。
私は仲の良い友人4人と小遣い稼ぎに、夏休みの間、リゾートホテルでアルバイトをする事にしました。
アルバイトは、客室の清掃や、宴会場の用意から片付けまであり、バイト終了が深夜までの仕事でした。
アルバイト初日に、専務からアルバイト契約や仕事の説明があり、バイトが深夜ともなるので、帰宅は危険だから、ホテルの旧館の部屋を使っても良いと説明だったので、私達は旧館の部屋を使わせてもらう事にしました。
専務からの説明の後、料理長から、まかない飯はサービスだと言われて、喜んでましたが、ある板前さんが、私達に『旧館を使うのか?』と、話しかけてきました。
その時の声や表情は、すごく不安そうな感じで、私達は、なんとなく気になってしました。
『とりあえず荷物を置きに行こう!』友人のTが言ったので、私達は旧館にむかいました。
旧館は、新館の裏手にあり、少し寂れた感じでしたが、さすがリゾートホテルという感じで、立派なたたずまいとオシャレな雰囲気があり、なぜこんなに立派なホテルを使わないのか、少し疑問に思いました。
私達は、バイト料で、買いたい物や欲しい物の話しなどで盛り上がってましたが、自分達が使う部屋に近づくほどに、なんとなく『違和感や胸騒ぎ』を感じていて、友人達の顔からも、笑顔が消えてました。
部屋の前に立った友人が、『まいったな!』とつぶやき、いつまでもドアを開けません。他の友人が『なんだか俺も嫌なんだよ!』と言いました。
とにかく、夕方3時を過ぎているので、早く準備をして新館に行かなくてはならないので、私達は、気持ちを決めて部屋に入りました。
『なんだコレ!』全員が同じことを感じました!凄く『空気が重くて息苦しい!』早く窓を開けよう!そしてカーテンと窓を全開にしました。
また友人の一人が『ここはヤバい!見てみろよ!』カーテンも窓も全開なのに、外から風が入って来ない!それなのに、カーテンが大きく揺れている!
私達の恐怖心を加速するように、内線のベルが鳴り響き、皆の心臓が止まりそうになりました。
内線に出てみると、板前さんからで、早く新館に来るようにとの事でした。
私達は新館に戻り板前さんに、先ほどの事を話したら、『なんだお前達、専務から聞いてないのか?』と、今までの経緯を教えてもらいました。
専務は『お祓いしたから大丈夫。』と言っていたけど、全然お祓いの効果は無いよ!だから旧館を閉めて新館を出したんだよ!
私達は『何も聞いて無い!ふざけんな!』急いで専務のところに走りました!
専務は『心霊は気持ちの問題だし、お祓いしたからね~』でも、今辞めてもらったら困るから『バイト料を1.5倍にするよ!』との言葉で、自分達も一人じゃないし、仲間が居るから大丈夫!という気持ちで、仕事にむかいました。
バイト終了の時間になって、板前さんから、バイト初日お疲れさま!と、高校生では不謹慎ですが、アルコールの祝福をいただき、私達は気持ちが大きくなって、『幽霊でもなんでも怖いものは無い!』という暗示にかかりました。
私達は気合い満々で、自分達の部屋にむかいました!夜の旧館は、何とも言えない雰囲気ですが、お酒の力もあって、怖いものは、ありませんでした。
ほどなく進むと、少し長い廊下に出ます。私達は意気揚々で進みましたが、唐突に恐怖が現れました!廊下の先から『おじいさんと、小さな子供』が、手を繋いで歩いて来ます?あれ?足が無い!それなのに、少しづつ、こっちに来る!
私達の気合いは、簡単に消し飛びました!『早く逃げないと!』でも、全員動くことができない!
おじいさんと子供は、私達の真ん中を、すーっと、通り過ぎて行きました。
その瞬間、酷い喉の渇きと、体が焼けるような熱さを感じて、髪が焼けるような臭いがしました。
専務や板前さんからの話しだと、過去に『おじいさんと子供の宿泊があり、焼身自殺をした』らしいです。ご両親は不慮の事故で亡くなってから、おじいさんとお孫さんの暮らしで、生活が厳しくて、このような最後になってしまったらしいです。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。