
中編
パチンコ屋で起きた奇跡
匿名 2日前
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不明だが俺の隣の爺さんの部屋からだとのことだった。
人はそれでも生きて行く。
罹災証明書を取得して公営住宅に一時避難していたが、これを機に実家へ戻るという案が浮上した。
潮時かもな…そんなことを考えているとあの幽霊のことを思い出した。いや、手続きやいろんな物事の整理をしている最中ずっと頭の隅で考えていたんだ。
あの幽霊、もしかして俺を助けてくれたんじゃね?と。
俺はパチンコに負けるといつも真っ直ぐ家に帰るタイプだ。お金がなくなるからだ。そしてふて腐れて寝る。
もしあの幽霊の助言がなければ俺は家にいて焼け死んでいたんじゃないか。
距離や時間や行動パターンからそう結論づけた。
もう一度あの神社に行ってみよう…少し怖かったが再びあの神社へと足を運んだ。
感謝の気持ちもあったので賽銭箱に50円玉を入れた。そして祈った。
『幽霊さん、助けてくれたんですよね?お陰で命拾いしましたよ…お礼を言います、ありがとう御座いました。ただ、ずっとこれだけは謎なんですが、諦めさせないやり口で帰宅時間を遅らせるより、爆勝ちさせて閉店まで打たせるやり方は出来なかったんですか?嘘付きましたよね?』
返事はなかった、振り返っても何処にも幽霊の姿はない。ただその時爽やかな風が吹いて、不思議ともう一度頑張ろうと心に誓った。
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