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長編

僕とSさん

匿名 3日前
怖い 22
怖くない 13
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から! ほら、これ!」 そう言ってSさんは僕の手にA4の紙を一枚ねじ込みました。 もうそのころには紙を突き返すのも面倒になり、ポケットに入れて、そそくさと受付を済ませました。 部屋に入り、しばらく某バスケットボール漫画を読んでいましたが、気になりはしていたので、もらったA4紙を開いてみました。それはSさんのいう運送アルバイトの求人広告だったわけですが、違和感だらけでした。 会社名や代表者名などはなにもなく、「普通免許保持者」、「主に夜間の運送です」、「給与は日払い制で、時給〇〇~〇〇円です」、「詳細は、〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇まで」の四文だけ。Wordかなにかで作ったような雑な書面でした。 何より特筆すべき違和感はその給料。法外な金額でした。 「闇バイト」そのもので思わず吹き出してしまいました。(当時はそんな言葉知りませんでしたが) しかし、当時の僕はとにかくお金を欲していました。ネットカフェ代は馬鹿にならないし、母子家庭故、多額の奨学金も借りていました。今思えば阿呆極まりないですが、当時は深く考えることなく、大金にまんまと魅せられたわけです。 逡巡しましたが、次の日の夜、記載されていた電話番号にかけてみると、予想通りSさんが出ました。 Sさんに昨日漫画喫茶で会った男だと伝えると、途端に声色が明るくなり、やっぱり見込んだ通りだよ、などと言っていました。 Sさんは本部に確認すると言い、30分後くらいにもう一度かけてきてほしいと言われました。言うとおりにするとまたすぐSさんが出て、 「早速だけど明日の夜、来られる? 22時に〇〇公園の第二駐車場。車で来てもいいけど、運送用の車はこっちが用意するから」 と言われ、僕は了承し、電話を切りました。 翌日の夜、自転車で〇〇公園へ行きました。〇〇公園は自宅から3キロほどのところにある比較的大きな公園で、広い駐車場を備えていました。 22時丁度、軽の白いワンボックスが二台、駐車場に入ってきて、僕が近づくと、そのうちの一台からSさんが降りてきました。 「僕くん! よかった来てくれて。さぁ、乗って」 『ぼくなつ』みたいで少し変なので、ここから僕をAとします。 僕は言われるがまま運転席に乗り込み、Sさんは助手席に乗り込みました。それから約2時間、もう一台のワンボックスについていきました。民家が少なくなり、木々が目立つようになったのは1時間半を過ぎたくらい

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