
長編
引っ張られた話
SY 3日前
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ックで、誰も入っては来られない(くいっくいっ)
...じゃあ、「私の左手薬指と小指をまとめて真横に引っ張ってる」のは、誰だ...?(くいっくいっ)
そこまで考えた所でいきなり金縛りにあいました
完全に目が覚めてからの金縛りは初めてでしたので、軽くパニックです
人間、パニックになると不可解な行動を取るもので、その時は何故か「よし、誰が引っ張ってるのか見てやろう!」とか考えてしまいました
金縛りにあっているため、視線以外は動きません
ゆっかりと目を開けて...よし、誰も居ないな天井しか見えない
次にそっと視線を左に、左に...
天井と壁の継ぎ目が見えました
壁の上のあたりが見えました
そして視線がほぼ真横あたりを見た時
ホテルの壁しか見えませんでした
「明らかに真横に引っ張られているはずの私の腕」が、そこには無かったのです
は?え?じゃ、じゃあ腕は?どこ??
高い枕でやや俯き加減の視界の中、今度は身体の方に視線を動かすと、そこには掛け布団の上に真っ直ぐ伸ばされた私の両腕が
まるで自分の身体を布団で押さえ付けているかのように
ひょっとして(ずっと続いてるくいっくいっ)
抜けちゃいけないモノが、抜け出て引っ張られてる...?
次の瞬間(グイッッ!!!)
私の左腕はものすごい勢いで引っ張られ、ベッドが軋む音がはっきりと聞こえました
このままではどこかへ連れて行かれてしまう、そう思った私は必死になって「ごめんなさいごめんなさい私にはあなたの姿は見えないし声も聞こえないどうかあなたの事が見えて声も聞こえる他の人の所へ行ってください!!」と念じ続けました
3回...いや5回だったでしょうか、先程と同じ内容を念じ続けていたら、ふっと身体が軽くなり、金縛りが解けました
私は慌てて部屋の電気を全て点け、TVも音量大きめしにして、ベッドにあぐらをかき布団を頭から被って震えました
もう一睡もできそうになかったので、そのまま起きておこうとデジタル時計を見たのが、午前4時20分...30分近くも引っ張られてたのかよ...
ちょっと早いけど朝6時にホテルを出て、歩いて市場まで向かおう...でも、マジで怖かった...
念のため、ホテルのフロントでボーイさんに「変な事聞くようで申し訳ないのですが...あの部屋って何か出たりしますか...?」
と聞いたら、ボーイさん(´・ω・`)?でしたよ
そして市場に向かう途中で思い出しました
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