
長編
月の兎に会いに…
えい 4日前
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げて下さい。」
住職 「分かりました。さっお母様。トモちゃんの事は紫雲さんに任せて いきましょう。」
母親 「………はい。朋美を宜しくお願いします。」
( さて どうしたものか……一時的なものなら 成長する事で消えるかも知れないけれど…何か引っ掛かる…それに…母親には言ってないだけで 相当なものが見えているはず。今更、あれは幻と言って見えない様にした所で……受け入れる事が出来るとは思えないし……兎に角 トモちゃんの話を聞いてみるか…。)
私は応接間を出て トモちゃんのいる部屋に向かいました。
朋美 「ネコさん、ウサギさんをいじめちゃダメだよ。仲良くしなくちゃダメ。」
障子戸から漏れ聞こえる トモちゃんの声は明るい。
私 「トモちゃん、入るね。」
朋美 「あ~っ ?!オバチャン来たからネコさんとウサギさん逃げちゃった。」
私 ( 苦笑 )
朋美 「ママは?」
私 「ママは今 お坊さんとお話してるよ。」
朋美 「ふ~ん。」
私 「トモちゃん ワンちゃん好きかな?」
朋美 「うん。ワンちゃんも好きだよ。」
私 「そう じゃっそこに呼ぶね。」
朋美 「わ~~~いっ」
( これでハッキリする。もしもトモちゃんが そうなら ジャック( *注)(犬の名前)が見えるはず。 )
息を吐き出す様に微かな音を出す。
すると………
朋美 「うっわぁ~おっきなワンちゃん !! おいでおいで !! 」
私 「やっぱり……」
*注 ( ジャックは犬では無く 狼です(汗)。 )
私 「トモちゃん ネコさんやウサギさん お姉さんとお兄ちゃん それと怖いオバさんの他にもたくさん見えてるでしょ?」
朋美 「オバチャンにも見えるの ?! 」
私 「そう オバチャンにも見えるよ。」
朋美 「ママに言っても ママは見えないからいないって言うの。」
私 「朋美ちゃん ママやお友達に見えないものが見えてて 怖くない?」
朋美 「怖くないよ。オバチャンは怖いの?」
私 「怖くないって言ったら 嘘になるかなぁ 怖い思いもしたしね。」
朋美 「じゃあ トモちゃんが月のウサギさんに会いに行って オバチャンが怖くないようにしてって お願いしてあげるよ。」
私 「月のウサギさんに?会えるの?遠いよ?」
朋美 「分かんない。でも もうすぐ会えるの。」
私 「もう直ぐ?」
朋美 「ワ
後日談:
- トモちゃんの場合 高熱を出して霊感が強くなってしまいましたが それ以前から 自分の死期が分かっていた様に思いました。普通の子であれば突然 見え出したものに対して 怖がって当たり前なのに トモちゃんにはそれがありませんでした。なので もしかしたら 生まれ持ったものだったのでは無いか…と思います。
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- 村松智代さんあなたの価値観を押し付けないでくださいあいふ
- 村松智代さんあなたの価値観を押し付けないでくださいあいふ
- 変ですか?すみませんm(__)m紫雲
- 変な話をするな村松智代
- チェリーさん コメントありがとうございます。そうですね。お母様にも幸せになって頂きたいですね。紫雲
- 拝見させて頂きました。凄く悲しいけど温かいお話しです。これからもお母さまやともちゃんの幸せを願います。チェリー
- 拝見させて頂きました。凄く悲しいけど温かいお話しです。これからもお母さまやともちゃんの幸せを願います。チェリー
- 名無しさん。コメントありがとうございます。すみません。書き足して置くべきでしたね…。私の投稿で(タイトルの後ろに)何も書いてない時は 全て 実話になります。にわかには信じられないと思いますが 悲しい事に実話なんです。紫雲
- 小説?名無し
- 匿名さん。コメントありがとうございます。ここに上げられない事情がある内容の話を、お母様が落ち着かれた頃に、全て お話してあります。それを話した上でお母様には、ご理解頂けました。お子さんを亡くされた事は 大変 悲痛な思いであるという事は 私でも良く解ります。 「 満月を見ると 朋美の笑い声が 聴こえてくる気がして 満月の日が 待ち遠しいんです。」 そう お母様が呟いたのを聞いて トモちゃんは綺麗に成仏できたという事と 前向きに生活を送られてる お母様を見る事が出来て 安心しました。紫雲