
中編
嫌なトンネル
匿名 8分前
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その日、私と彼女2人は、ゴルフ場のナイターをプレイするために千葉県に向かっていました。はじめて行くゴルフ場で、もう何年も前の事なので、その名前も覚えていません。
住所をカーナビに登録し、ナビの案内通りに現地に向かいます。
スタート時刻が確か午後の3時位だったかと思います。湾岸からアクアラインに入り、千葉に入ったところで高速を降り、房総半島を横切る様に車は進みます。
ご存知の方も沢山いらっしゃるとは思いますが、千葉のゴルフ場に向かう時の、高速を降りてからの道は割と狭く、人通りも少なく、交通量も少ない道を走ります。時間にしてまだ午後の2時位なのに少し薄暗い山道なども有り、寂しい感じがします。昔ながらの踏切を渡り、民家もほとんど無い様な細い道をクネクネ進み、山と山の間を縫う様に走り、カーブを曲がった先にすぐトンネルがありました。何か暗くてやな感じがしましたが、普通に走っていると、トンネルの中は電気もなく真っ暗です。直ぐにライトをつけ、走っていると、彼女が言いました。
今の見た?
はっ?何を?
子供の靴が片方だけあった…
何処に?
トンネルの入り口の端っこ…
えー?うそー、気味悪いな。
話をしているうちに車はトンネルを抜けましたが、先のカーブを曲がるとまた同じ様なトンネルがありました。反射的に私は何故かブレーキを踏み、そのトンネルの入り口前で車を止めてしまいました。すると彼女が…
キャー!ほら!またあった!
と叫びながら指差す先にはまた子供の靴が片方だけ、しかも今度は道の真ん中にハッキリと私にも確認できる様にありました。
私はダメ、ダメ、無理、この道、トンネルは無理!と叫び、後続の車が来たら危険なのもかえりみず、無理矢理Uターンしました。
一つ目のトンネルはともかく、二つ目のトンネルは、入り口がまるで侵入者を拒否している様な感じを受けました。理屈ではなく、何か嫌なオーラというか、気がつくと勝手にブレーキを踏んでしまっていました。
来た道を戻り、1個目のトンネルの片方の靴を確認する余裕もなく、そそくさと踏切まで戻りました。そのあたりでようやく2人で落ち着いて話せるようになり、ゴルフをどうするか決めようとなりました。
ナビをよく見ると、その先の踏切を渡れば少し遠回りにはなるが、ゴルフ場には行ける。そして時間的にも間に合う。ただあんな事があったばかりだし、どうする?
彼女は最近仕事がとても忙しく、久しぶ
後日談:
- 少し調べてみたら、そのゴルフ場は何度も名前が変わっていました。今は外資系のゴルフ場の名前で経営されている様です。
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- 追伸 踏切を渡ってトンネルに行くまでの間、トンネルから引き返して踏切まで戻ってくるまでの間、気がつけば一台も他の車とすれ違っていなかった事に彼女と2人で気がつき、余計に怖かった事を思い出しました。もも