
長編
湖底に沈む農家
匿名 20時間前
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ねえ!」
と睨みつけてきた。
彼女は気が狂いそうになるのを必死でおさえながら、フロントガラスの上の カラスの死骸をはねのけ、車に乗り込んで、必死にエンジンをかけようと試みた。
この手の話の展開ではお約束のような感じだが、案の定、車のエンジンはなかなか始動しなかった。
それでもようやくエンジンがかかり、急いで車の向きを変え、もと来た道をひたすら戻ったそうだ。後ろも振り返らず・・・
話はここで終わればよかったのだが、この時、彼女にとり憑こうとしていた 霊は、そんな生易しいものじゃなかったのだ。
彼女はやって来た一本道をひたすら走らせていたにもかかわらず、道はなぜかどんどん狭まっていき、ついには車が走行不可能な幅にまでなってしまった。
彼女はその場で立ち往生してしまい、どうしようかと悩んでいると、道の前方に、来た時にはなかったはずの赤い橋がぼんやり浮かんできたそうだ。
次の刹那、車の横にはあの老婆が立っており
「戻れん言うたじゃろう? あの橋はあんたのために作ったんじゃけえ、渡ってもらわんといけんのんよ」
と、車の窓越しに語りかけてきた。
彼女はもう、覚悟を決め、車を後退させ、逃げれるとこまで逃げようとした。
老婆を無視して車をバックさせていると、今度はその老婆が逆さまで車のフロントガラスにはりつき、
「逃がさんけえねえ~逃がさんけえねえ~」
とずっと叫び続けていた。
窓にはりつき叫び続ける老婆を無視して、ひたすら後退を続けたのだが今度はまたしても前方に、先程見た赤い橋が見えてきた。
その時は彼女も万策つきて、もうダメだ、と思ったらしい。
彼女は呼び寄せられるように、車を降りてしまい、その橋に向かって無意識に歩いて行こうとした。 その時!
頭の中に直接語りかけるように、彼女が小さい頃、自分を育ててくれた、お婆さんの声で
「○○ちゃん!そっちに行ったらいけんよ!」
という声が聞こえたそうだ。その瞬間、彼女はまたしても瞬間的に気を失ってしまった。
そして、気がつくと車を運転しており、そのまましばらく行くと、見慣れたアスファルトの道路にようやくたどりついたのだ。
まさに九死に一生というか、なんとかあの世の一丁目ともいうべき場所から 解放された瞬間だった。
ここまで書き進めて、この話を読んでくれた方々は、
「それはいかに言っても ネタ話だろ?」
と思うかもしれない。
しかし、紛れもない彼女の実体験
この怖い話はどうでしたか?
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- 警察ってそんなにホイホイ個人情報伝えちゃうの?この人はf家のきょうこだなんて???なお
- 「かなり因縁めいた後日談は、まだまだこの先に衝撃の事実があるらしいのだが 俺が今日、彼女から聞いたのはここまで。 続きはまた今度、会った時に話してくれるそうだ。」 続きの後日談が知りたい。後日談
- 鏡花原作映画、坂東玉三郎出演【夜叉ヶ池】を思い出す。村の水没、生け贄夜叉ヶ池
- 旧土地台帳でF家の苗字が判明しそう!旧土地台帳
- 温見トンネルも霊感のつよい人が行くとなにかがおこる心霊スポット!温見トンネル
- 温見ダムは、3年に1人くらい亡くなっていて地元の人の話では、なんであんだけ人が亡くなるんだろう?とのこと。Nダム=温見ダムで確定でしょう。温見ダム
- 意味怖「湖底に沈む農家」そこにはダムの底に沈んだはずの……(女性朗読)長編【怖い話・都市伝説・怪談】女性の声優さんの朗読が素敵です。youtube動画でみれます。湖底に沈む農家
- 温見ダムで「世にも奇妙な物語」で再現のロケしたらスタッフになにかが起こるかも!世にも奇妙な物語
- 古地図で湖底に沈んだ村のF家の苗字があったなら… ぶるぶる…寒気が…湖底に沈む農家
- Y県=山口県 K市=下松市 T市=徳山市だったら、 定期的に人が亡くなる心霊スポット温見ダム? この話しを脚本にしてドラマがつくれそうなほど、 リアリティのある実話ですね。湖底に沈む農家