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タイムスリップした30,000円

大学1年のときの話。
当時は、アパートで一人暮らしをしていた。
夏休みに母や妹が実家から来るので、今まで立て替えてもらっていた携帯代として、一万円札3枚を封筒に入れてしまっておいた。
母と妹がアパートに来たとき、その30,000円を渡そうとすると・・・ない!
本棚のファイルや戸棚を全部探してみてもなかった。その姿を母や妹の目の前で見せてしまいちょっとした恥をかいた。結局、預金の中から辛うじて払える2万円を引き出して母に渡した。
・・
大学3年後期のもうすぐ4年になる頃。
奨学金が事情により2か月ほど遅れて納入されることになった。
当時、生活費はカツカツでしかも奨学金が遅れるとは思わなかったので長期休みに調子に乗って使ってしまい、3月後半は困窮を極めた。
部屋にあるものを売って生活していた頃、ふとあの3万円が出てこないか部屋中さがしてみたがやはり見つからなかった。
・・
大学4年の後期。
卒業記念に同じクラスの仲間で卒業アルバムを作ることになったが、少人数のフルオーダーメイドのため1人あたり3万円かかるという。
卒業間近の何かと金のかかる時期に3万円はでかい!
だが、みんなで決めたことだし、どうしても避けられない支出だ。
そんな訳で、部屋を探してみると・・
30,000円の入った封筒がファイルの中にあった!
まるでこのときを待っていたかのように出てきた!
もし、この3万円がもっと早い違うタイミングで見つかっていたら、全然違う用途、更には無駄遣いに消えていたかもしれない。
俺は、このタイムスリップしたかのように突然消えて、急にでてきた3万円の封筒に感謝した。
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