
短編
釣りでの出来事
ゆずぴ 3日前
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これは、中学2年生の秋頃体験したお話しです。
友人Aと鯉釣りをしようと、いつもの川原で釣ろうとした。
その日は当日、雨の影響で川原まで降りる事が出来ずに困り果ててた時、友人Aが
「近くの防火水槽で魚を離した人がいて、釣れるから行ってみようぜ!」
との事で向かう事にした。
現地に到着し、魚釣りスタート。
暫くすると竿の浮きに反応が有り、釣ろうとするがタイミングが合わない。
何回か繰り返すと、次第にイライラしてきたが、1匹位は釣りたいので辛抱して待つことにした。
2時間程経過した夕方17時頃、周囲に霧が立ち込めてきた。
浮きに視線を集中しているが、浮きが霧に隠れて見えにくい。
その時、目の前に妙な気配を感じた。
「ん?何だ?」
崖を挟んだ正面にお墓場があるのは知っていたが、誰かが立っている気配を感じる。
恐る恐る視線を上げていくと、足はボヤけて見えなかったが、明らかに喪服を着ている初老の男性が、くっきり見える。
マズい。目が合った・・・。
すぐに、この場を離れ無ければと思い、友人Aに釣りを止めて帰るぞ!!と言いたいが、声が出ない。
体が動かない。
完全な金縛り状態。
あまりの恐怖に涙が出た。・・・とその瞬間!
隣にいた友人Aが俺に話かけてきた。
「どうした?様子が変だぞ?」
とたんに金縛りが解けて、声が出た!
「訳は、後で話すから帰るぞ」
速攻で釣り道具をしまい。
2人で退散した。
後日談
墓参りで気づいた事だが、自分の家の墓と他の家の墓の
崖を挟んで反対側に釣りをした防火水槽があった。
あの人は、誰だったんだろう。
明らかに家の祖先で無い事は、はっきり言える。
終わり。
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