
新着 長編
私の足にまとわりつく影
みんみん 1日前
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」
そう話しながら車に歩き出したその時、
私の腕から“何か”が落ちた。
ライトで照らすと──切れて散らばった数珠の玉だった。
暗くて全部は拾えなかったが、見えるものだけ集めてポケットに押し込み、車に乗った。
その後は他愛もない話をして、解散した。
帰宅して明日のために着替え、寝ようとした時ふと足元に目がいった。
──ふくらはぎが、血まみれだった。
「え……え、なに……?」
どこかに引っかけた覚えもない。
パニックになりつつも、心霊スポット帰りということもあり、一応写真を撮ってメンバーにLINEを送った。
しかし誰からも返事はこない。
不安を抱えたまま血を洗い落とし、その日は眠りについた。
私が目を覚ますより早く、女友達から電話が鳴った。
開口一番、彼女は震えた声で言った。
「ねぇ、あの写真……なに?
よく見たらさ、あの足の血って“誰かが血のついた手で触った”みたいじゃない?
それに……私の腕にも、引っかき傷みたいなミミズ腫れの跡が三本ついてるの」
早口でまくし立てると、彼女は仕事があるからと言って電話を切ってしまった。
私はLINEを確認したが、あの場所に行った男たちは「特に何もなかったけど、あの写真はやばいよ」とだけ言っていた。
その文面が逆に、妙に遠く感じられた。
洗濯をしようと昨日のロングスカートを見ると、裾まで血が滲んでいた。
乾きかけた赤黒いシミが、不吉さをより濃くしていた。
これはさすがにまずい──
そう思い、母にスカートと写真を見せて相談した。
普段、幽霊を全く信じない母ですら表情を曇らせた。
「バイト終わったら、お焚き上げしてもらいに檀家のお寺へ行こう」
そう言われ、私はバイトへ向かった。
バイト先には“視える”子がいる。
店に入った瞬間、彼女がこちらを振り返り、顔色を変えた。
「……ねぇ、どこ行ったの?
それ、本当にまずいやつだよ。早くお祓い行かないと、死ぬよ?」
私は何も話していないのに。
ただの雑談すらしていないのに。
背中に冷たい汗が流れ、「どこにも行ってないよ、大袈裟だって」と誤魔化したが、彼女の目は笑っていなかった。
私がバイトを上がる頃、彼女は一枚の紙を押しつけてきた。
「ここに行って。絶対ね」
その言い方は、命令に近かった。
家に帰り、母とともに檀家へ向かい、お焚き上げを頼んだ。
しかしお祓いはしていないと言われ、気休めのような不
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