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通過列車と中年女性

新幹線こだま号は、通過線のある駅に来たときホームのある待避線で待機する。
このとき、通過列車(追い越す列車)が全くないのに、こだま号がしばらく停車していることがある。
これは、繁盛期の臨時列車を運転する際に追い越せるように筋が空けてあるからだともいわれている。
そんな訳で、この駅では数分停車するが通過列車は今日はないはずだよな、と思っていたら、
通過線側の窓際に座っていた目の前を新幹線が通過していった。
そのとき、途中の車両に座っていた中年の女性のような人と目が合った。
中年女性は臨時列車に乗っていた乗客なのかもしれないが、ひとつだけ不思議なことがある。
目の前で高速で通過する新幹線は、白と青の塗装が見えるだけで窓の形すら見えない。
それなのに、その新幹線で窓際に座っていた中年女性だけはバッチリみえて、しかも俺と目が合ったのだ。
その女性が何者なのか今でも知る由がないが、目が合ったということは、何かの意味があるのだろうか。
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