に眠りにつきましたが、私は中々寝付けません。暫くすると“キー”とかすかに音が聞こえ、何だろうと思い起き上がり頭側の物入れの扉が少し開いてるのが見えた瞬間でした。バタン‼と下側になっている扉だけが開いたのです。心臓が飛び出しそうなぐらいの恐怖を感じました。見たらあかん、絶対！私は急いで扉の中を見ないで閉め、開かないよう数珠で扉の持ち手を固く結びました。ドンドン、ガタガタ中から音が鳴り続けます。開かないで、開かないで！そう祈りながら必死でお経を唱えました。明るくなった頃には音もやみ子供達も目を覚ましました。数珠をほどき観音開きの扉を開けると中は空っぽでした。次の日は何事もなく過ぎ2泊の旅行を終えました。 初日、旅館に着き部屋でテレビを見ていました。丁度私達がこちらに向かっている時間、車で走っている道の奥で車中自殺されていたとニュースが流れていました。その事と何か関係があるのでしょうか。あれが一体何だったのか今もわかりません。山の中にいた彼らは今もあそこで立ち、泣いているのかも…。