
短編
コロナショック
か 2日前
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居酒屋を経営する、藤堂はコロナの影響か店の赤字が続いた。
はぁ~このままじゃ破綻する。
客はこない、お金もこない。
給料も払うのが大変で...。
うちの店、店じまいも考えなきゃな。
藤堂はため息をつき、看板をOPENからCLOSEに変えようとしたその時、
あの~すいません。この店開いてます?
は、はい。適度な距離を藤堂は保つ。
じゃあ、ビールください。
はい。
お客さんなんでこんなときに?
飲みたくなりまして。迷惑でしたかね?
い、いえ、あまりにも珍しかったので。
そうですか。店も赤字でしょ!
僕が飲みまくります!
あ、はい。嬉しいです。
ここの店、ビール旨いね。飲んだ時感動したよ。
あ、ありがとうございます。
そういえばね、そろそろさ店一時休業した方がええよ。
え、何でですか?
だって売上もないのにどうやってこの先やっていくんだ。
え、まあ頑張っていこうかなと。
そんなんで、行けるのか?この先険しい道が続いていようとも、窮地に立たされても行けるか?
い、行けます!
流石プロだね。でも休業にするとお金もらえるぞ。
数十万で満足に暮らせませんよ。
ほぉーそうか。意気込みはあるみたいだな。
でもこの店は閉めたほうがええ。
藤堂君。
何故僕の名前を?
...。
...。
急な沈黙にその場の空気は重かった。
と思ったら、男が店を出た。
最後に言った言葉がある。
「藤堂くん、僕の事忘れたんだな。まあそれも仕方ないか。昔の常連だからな...。」
藤堂、あの人知ってる?
あ、あ、あ、あの人はもう故人だ。塙山さんて言う人なんだけど、昔の常連で最近見かけなくて心配してたんよ。
で、常連の人にこう言われた。
「塙山さん、亡くなったそうですね」
とな。
よーく顔見たら塙山さんだった。
店はまだ開いている。藤堂は閉める気はないようだ。
一週間後
おーい藤堂。どうした?
実はな買い物にあの後出掛けたんや、そしたら強盗犯がいたみたいで、
店の金とものが奪われとった。
塙山さんの指示に従えば、もしかしたら良かったのかも知れない。
後日談:
- 怖くない話です。
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