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長編

グーグルマップから抜け出た霊

匿名 2024年10月1日
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今回の私の心霊体験は、その現象自体はありきたりの「軽めの現象」だから、欄外の「怖くない」ボタンをクリックしようと思うかも知れないが、この体験は誰にでも起こり得ることで、もし自分の身に起こったら、と、考えるとゾッとすることと思う。 現実世界の霊と、ネットやDVD、SD等の記録メディア等のデジタル霊とでは明確な違いがある。これは私の経験上のことだが、前者の霊は霊感がある者でないと存在に気がつかないことが多々あるのに対し、後者の霊は霊感のあるなし関係なく、霊障を及ぼしてくる。私は後者では、ネットと記録メディア、両方での体験がある。 2023年8月11日深夜、私は松山市の中心部のあるルート上にある心霊スポットを探していた。翌日、愛媛県美術館へ行く予定だったが、松山市の中心街へ行く時は駐車料金を節約するため、いつも離れた地にある無料の駐車場を利用していた。美術館等のある城山公園へ徒歩35分程の距離の場所。 その駐車場から美術館までの徒歩ルート上に、何か心霊スポットはないものかと、ネット検索していると、「松工裏の公衆電話ボックス」が引っ掛かった。 そこでは過去、女子高生や教師、或いは教会のシスター等、複数の女性が殺害されたとか、近くで殺されようとした専門学校生(或いは短大生)が、ここまで逃げてきた所で殺された等の噂がある。実際、1974年には近くで専門学校生が殺害された事件があったようだ。 心霊現象としては、夜、電話ボックスのガラスに女の顔が映るとか、いきなり電話が鳴って受話器を取ると、女の声が聞こえる等々。 この案件をネットでしばらく調べた後、詳しい場所を特定するため、Googleマップを開いた後、グーグルストリートビューで確認していた。そして、それらしき電話ボックスを確認すると、北や南、西と、様々な角度からストリートビューで見ていた。 場所が完璧に分かった後、入浴して床についたが、既に日付は8月12日に変わっていた。 床について何分経った頃だろうか。いきなりベッドの横で「ガシャーン!」と何かが倒れた音がした。 照明をつけて確認すると、それは踏み台の上に置いていた小型扇風機だった。その時は何も考えず、安定感が悪く、たまたま倒れたのだろうと思い、扇風機を直すとまた照明を消してベッドに入った。 それから、数分から10分以内のことだったと思うが、今度は枕元のラックに置いていたメモ帳のページが擦れるような音がしてきた。最初は扇風機の風に煽られているものと思っていたが、その内、メモ帳を引っ掻く音に変わった。まるで紙面をカナブンが足で引っ掻いているような音。しかし窓は締め切っているから、そのような虫が部屋に入ることはない。 小型扇風機の弱の風でページが少し浮き、擦れるような音が果たしてするだろうか、とも、疑問に思っていたが、やがて引っ掻き音はしなくなった。と、今度は枕元のラックの横にある、CD&DVDラックのそこかしこから「ピシッ、パシッ」というラップ音が聞こえ出した。 ラップ音は何分か続いた後、何十秒か音が止み、再び音がする、ということを繰り返した。 寝室での怪異は過去、何度かあったため、あまり恐怖は感じないが、イライラして寝付けない。 とうとう、5:30にセットした目覚まし時計が鳴るまで一睡もできなかった。目覚ましが鳴って部屋の照明をつけるとラップ音は止んだ。 この二、三日、家から一歩も出ていないから、今回の現象の原因はネットで見ていた松工裏の公衆電話ボックスにあるとしか、考えられない。 松山市に着き、いつもの駐車場に駐車し、徒歩で美術館に向かう道すがら、その電話ボックスに寄ったが、住宅街にある、何の変哲もないボックスで、写真も何枚か撮ったが、当然、何が起こる訳でもなく、写真にも何も写っていなかった。 松山では特になにもなく、交通事故に遭うこともなく、帰宅し、深夜。過去の寝室での怪異現象は皆、一時で終わっていたから、流石に二日続けてラップ現象は起こらないだろうと、ベッドに入り、照明を消すと、すぐまたDVDラックの各所からラップ音がし始めた。 枕元のスポットライトをつけてみたが、弱い明りだったこともあり、ラップ音は止まない。かと言って部屋の全体照明をつけてしまうと明る過ぎて眠れない。 仕方なく、起き上がり、居間へ行き、病院から処方されていた眠剤を飲み、酒を飲み、ソファーに座った。眠剤は最も効き目が弱いタイプのものだから、アルコールを飲むことにより、効き目をアップさせようとしたのだ。 眠剤とアルコールを一緒に飲むことは禁止されているが、早く寝付きたい時は時々することがある。身体に悪いことだから皆は絶対、真似しないように。 ソファーで30分ほど過ごし、眠剤の効き目が相当出てきた所で寝室に戻ったが、消灯するとまたラップ音が。が、睡魔が強制的に眠りに入らせた。 このラップ音は三日目以降も続くに違いない。そこで親類や知人に連絡し、霊能者を紹介して貰おうと思ったが、誰もそのような知り合いはいなかった。 日中や部屋全体を照らす照明をつけている時は、ラップ現象が起こらないから、その日から昼夜逆転生活を送り、毎日朝6時以降に寝ることにした。 そんな生活を6日間続けた次の週末。やはり日曜にはどこか出かけたいと、土曜、意を決して深夜、床に入った。するとラップ音はせず、朝になった。 日曜は高知県四万十町の「海洋堂ホビー館四万十」で開催されていた「北斗の拳フィギュア列伝2023」を見に行き、その後、隣町の滝に行った。 滝は徒歩7~8分位の所にあった。そこそこ見応えのある滝だったが、滝の天辺に立ってみたくなった。周囲を探して踏み跡を見つけ、滝上に向かったが、この踏み跡は廃道同然。 一旦、滝の上方へ出て、そこから下ることになるが、踏み跡も途中から途切れ、藪漕ぎして行く。 何とか滝のやや上流に出て、木に掴まりながら川床に降りたが、その直後、段々両耳が聞こえなくなっていき、気分が一気に悪くなった。そして10秒位で全く耳が聞こえなくなり、無音の世界に。気分も今まで経験したことのない最悪状態。 意識が一瞬飛ぶと、再び段々耳が聞こえてきて、気分も戻った。 こんな症状は初めてだった。後日、病院で医師に訊くと、この症状は脳に酸素が行っていない状態だという。その状態が何分か続くと死んでいた。 これも松工電話ボックスの霊の仕業なのか。私が夜、寝なくなったから、日中の私を攻撃してきたのか。 が、私と似た症状は父にも亡くなる前年に起きていた。横浪半島にある四国霊場の奥の院に到る石段を上っている時、急に意識が遠のいていき、石段から落下しようとする寸前、どこからともなく読経が聞こえ始め、ハッと我に返り、手摺を掴んで助かったという。父にもそのような症状が起こる病気はなかった。 父と私に共通することと言えば、家族だから同じ家で暮らしていた、ということ位。 昭和初期、私の祖父母は現在、私の自宅がある地に、隣の地区から転居してきた。大工の棟梁だった祖父が建てた自宅は、東西に長い平屋だった。 昭和30年頃、私の父が結婚したことで、自宅を取り壊し、祖父母の住む平屋と父たちが住む家を新築した。が、その際、地鎮祭を行わず、前の家の井戸や便所も、何のお祓いもせず、埋めてしまった。 そのせいで霊感があり、除霊もできた祖母の耳には、便所跡になる廊下の下から「ゴォーッ」という音が聞こえていたという。私と姉も家で怪異体験をした。 余談だが、祖母はこの地に転居する前の地に在住時、集団殺人現場を目撃している。つまり、人が殺されていく所を見ていたのだ。当然、見つかって追いかけられるのだが、この話は別の機会に。 平成6年、祖父母の家と私が生まれた両親の家は取り壊し、東西に長い総二階建ての家が新築された。その際は私の強い要望で地鎮祭が執り行われ、便槽を埋める際もお祓いが行われた。 平成7年以降は私のみが住み続けているが、この家でも何度か怪異があった。これは土地自体か、私自身に原因があるのか。今回のラップ現象がある何年か前も、寝室にデジタル霊が現れた。 このラップ現象やポルターガイスト的現象、この原因が松工の霊ではなかったとしたら、今後も・・・。

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