
長編
綺麗な人
匿名 2日前
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上がらなかったのです。
すぐに祖母の元に行き、女の人の事を説明をしました。
祖母には「そんな訳が無い。見間違えや」と一蹴されたのですが、私がごねると、「ほな見ておいで」と、2階の蓋を取ってくれました。
私が2階にあがると、真ん中に廊下があり、左右にふすまのついた部屋がありました。
2階には人の気配はなく、多分、夕日の明かりが窓から入ってきていて、ぼんやりと明るくホコリっぽい空間が広がっていました。
女の人がいたのは、確か窓側(右)の部屋。さらに言うと奥の方でした。私は勇気を振り絞って廊下の奥まで行き、窓側の部屋のふすまを開けました。
そこにはほとんど物はなく祖父母の荷物が少しだけ置いてあるだけでした。
女の人がいた場所にも何も無く、何もいませんでした。
私は2階から下り、1階で怖くて常に祖母の近くにいました。
女の人が居なくて少し安心しつつも、余計に怖くなっていました。
そんな時、母親が帰ってきました。
母親が帰ってきた時には完全に外が真っ暗になっていていました。
私は母親に祖母にしたように女の人の事を話しました。
すると、母親は2階を見に行こうと言い出しました。
2階は滅多に使わないため、電球をはめておらず夜になると真っ暗になります。
母親は懐中電灯を持ち、2階の蓋を開け、顔を覗かせてしばらくすると、妹がびっくりして泣き出すほどの声量で叫び出し、階段から転げ落ちてきました。
なんだ!と思い、すぐに私と祖母が駆けつけると、廊下を見て!廊下を見て!とすごい顔して伝えてきました。
意を決して私が懐中電灯で廊下を照らして2階を覗くと。何もありませんでした。
しかし、母親から、違う!廊下!廊下の床をみて!と、後ろから言われたため、私が廊下の床を照らすと、私も絶句しました。
普段使われてないため廊下にホコリが被っていました。
だとしたら、さっき2階に上がった私の足型がつくのは理解出来ますが、私の足型の後ろをピッタリ着くように足袋のような足型が着いていました。
私以外に今日、人は2階に上がっていないのに...
それ以降、すぐに祖父母は引越しなどはしていないですが、2階は完璧に封印され、物置としても使わないようにしたそうです。
今は祖父母もその家を引っ越して別の場所にいます。
私も今はアパートで一人暮らしをしていますが、時折、帰り道で違和感を感じ、住んでいるアパートの部屋をふと見上げると、たまに居るんです。私の部屋に。窓
後日談:
- 霊感のある友達にこの話をして、今住んでる部屋を見て貰ったのですが、嫌な感じはしなかったそうです。 友達曰く、部屋ではなく、私自身に取り憑くまでは言わないけど着いては来てるらしいです。 ほっておいても大丈夫だと言われたので、そこまで私もビビることはなく過ごしています。
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- 孫のいる歳になって隣には家のないような田舎に引っ越す理由が気になって話が入ってこなかった噺と関係なくてほんとにごめん