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長編

銅の出る村

匿名 13時間前
怖い 1,049
怖くない 828
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「千秋の目」・・・ 泣きたくなってきた。 克は目を閉じていた。 そして突然また僕の頭をポカリとやった。 「お前が震えてどうすんだ?お前は霊的な物を否定する役目だろうが」 そうだった!! 確かに怖い!怖いが未だ僕は幽霊を見たわけじゃないのだ。 物を見ただけ。話を聞いただけ。 大きく息を吸い込み震える声で爺ちゃんに聞いた。 『しょ・・・しょうゆう話って資料とか残ってるんですか・・・?』 「醤油が何じゃ!?」 『ダメだ。こりゃ』克が頭をポリポリと掻いた。 『すいません。さっきの話が事実という資料は残ってるんですか?』 気を取り直して聞いてみた。 「うむ・・・さっきの話に関するれっきとした資料という物はない」 『警察は?そんなに栄えた町なら警察だって当然あったでしょ? いくら町独自の法律があるといってもこんなのは殺人だ!殺人が許されるわけない!』 僕は正論を問いかけた。 「警察もその町に住んでりゃ町民じゃよ」 一言で否定された。 「しかし資料がない以上、さっきの話は民話に背ひれ尾ひれがついただけかもしれん」 『じゃあ、千秋ちゃんは暗闇と恐怖に酔って失神しただけかもしれない?』 「そうかもしれん・・・しかしあの町に特殊な風習があったのは間違いない! ・・・これは資料とは言えぬかもしれんが・・・」 そう言いながら爺ちゃんは何やら古い本を取り出した。 表紙はぼろぼろ。 もろ手書き。 一枚一枚を紐で止めてるだけ。 本と言える代物じゃない。 「ほれ」それをパラパラと捲り私の方に向けた。 毛筆で描かれた汚い人形の絵と詩。 【テンキリのかぞえうた】 『ひとつ芽を出す私の子 なんぼ抱いても泣きもせぬ  深きじごくか高き天 おまえは天で待っちおれ  みにくい赤子は男の子 青いべべを縫うたろかあ  よしよしお前は男の子 母べのうたは聞こえるかあ  ごそりとお前はテンキリに   ごそりとお前は捨てられほおほお  無理じゃ笑へと婆は云ふ お前も笑へと母べ云ふ  なんぼ抱いても泣きもせぬ なんぼ抱いても乳吸わぬ  母べのうたは聞こえるか 母べのうたは聞こえるかあ  小山の石ぞ聞こえるか 母べのうたは聞こえるかあ  とおにお前はテンキリに   とおにお前は死んじゃらほおほお』 背筋が凍りついた! 克はボロボロと涙をこぼしている。 無言の僕らを尻目に爺ちゃんの話は続く。 「銅と邪教によって栄えた目出多町だったが、尚毅君の言うとおりじゃ。 まかりとおる

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  • 面白さもあり、何気に怖い(・・;)
    匿名
  • 最後の意味がよく分からなかった
    みるき
  • マジですかぁ…((((;゚Д゚)))))))
    ヒメ
  • 終わり方が・・・((;゚Д゚)ガクガクブルブル
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