
長編
銅の出る村
匿名 13時間前
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子供が生まれた時にお祝い返しでもらう命名札に似てるか?(この件は後に克の爺ちゃんに聞いてわかった)
土間から一段高い場所に三畳程度の畳の間。
畳は染みだらけで腐っている。
畳の間の一番土間側に賽銭箱に似た大きな木の箱。
賽銭箱らしき箱を懐中電灯で照らした。
賽銭箱と違うのは、上部分が格子になってない。
そして普通の賽銭箱のように小銭が滑るように斜めになってるのだが、その開いてる部分が広い。
そして見えたのは、こびりついた髪の毛らしき物!(これも後でわかったのだが実際に婦人の髪の毛だったようだ)
もう無理!
動かない千秋を男3人で抱え、入り口に戻る。
入り口を振り返った時に土間の隅に見たのは赤ちゃんくらいの大きさの腐りかけの人形の山!
「!!!!!!」
何だ、ここは? あまりに普通じゃない!
…長々と説明したが、そのお堂にいた時間は十秒程度だったと思う。
全てを写真を撮ったように記憶している。
お堂を飛び出て泣きじゃくっていた裕子の腕をひき車の場所まで戻った。
後部座席に千秋を寝かせた。
千秋は腹式呼吸をしてるようにお腹を上下させていた・・・
克のベンツが到着。
彼は千秋を一目見て
「こりゃひどい」と呟いた・・・
千秋は克のベンツの広い後部座席に寝かせた。
「・・とりあえず山荘まで戻ろう」
千秋が運転してきた車がもう一台。
これは僕が運転して帰る事に。
とっくに酔いなんて覚めていたし、 駆けつけてくれた克の次に比較的冷静だったのが僕だったから。
後部座席に沢村と川西。
裕子は千秋と一緒に克の車に。
車中で男三人で話をした・・・
「祟りなんか?」
「わからん・・・」
「見たか?」
「何を?幽霊?」
「いや、幽霊なんて見えた奴いる?」
「いや・・・」
「あの御札みたいなのとか気持ち悪い賽銭箱みたいなのとか汚い人形よ」
「見た・・・」
「あの臭い・・・ゲロ出そうだ・・・」
「痒くないか?」
「痒い・・・」
「千秋・・・大丈夫よな・・・?」
沢村は泣きそうな声で言った。
山荘に到着。
千秋を抱え布団に寝かせる。
「これって祟りなん・・・?千秋は大丈夫なん?寝てるんか?失神?」
沢村が車で言ってたのと同じ事を矢継ぎ早に克に問いかけた。
だが『祟られてるのか?』最も聞きたい事は口には出さなかった。
「わからん・・・が、ちいと黙っておいてくれ」
と返事すると克は千秋の枕元に正座し数珠を取り出しお経を唱えはじめた。
「観自在菩薩
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chat_bubble コメント(4件)
- 面白さもあり、何気に怖い(・・;)匿名
- 最後の意味がよく分からなかったみるき
- マジですかぁ…((((;゚Д゚)))))))ヒメ
- 終わり方が・・・((;゚Д゚)ガクガクブルブル峰