
中編
妖狐
匿名 3日前
chat_bubble 0
7,998 views
オーラをまとっていらっしゃいます。
一方で妖狐は黒く言葉では言い表せぬような暗く重いオーラをまとっています。まるで憎しみの感情しか知らないような。一種の狂気に満ちたおどろおどろしい姿です。
ブツブツ何か仰られているそのお客様の施術は私がさせて頂きました。
勿論覚悟して入らせて頂きましたがその方の肌に触らせて頂く時、今まで感じたことの無いような吐き気に見舞われ、私は一瞬気が遠のいてしまったのです。人間の肌なのに、動物のような肌質なのです。
そのあとも1週間ほど体調を崩してしまいました。
体調が悪く、祓って頂くしかないと思った私は知り合いに頼み、お祓いをして頂きました。
私はてっきり妖狐が私に憑いてしまったのだと思いました。
でも違ったのです。
私はただ、妖狐にしっぽで両頬を軽く叩かれただけだったのです。
軽く叩かれただけでここまでになるのかとおぞましく、そしてもうあのお客様にはサロンに来て頂かぬよう手配しなければと思ったのです。
次は何をされるのか分からないし、きっとあの妖狐はあのお客様を私に近づけたくなかったのだろうと。
あれは牽制なのだろうと。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。