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ヒサルキ・イサルキ
長編

ヒサルキ・イサルキ

匿名 2016年6月15日
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14: 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/02/13 13:06:12 ID:000000000 最近、保育園で保母さんをやってる友達に聞いた話。 その子が行ってる保育園ってお寺がやってるとこで、すぐ近くにお墓があったりする。 お墓に子供が入っていたずらしないように、周りに柵がしてあるんだけど、柵の杭の尖った先っちょに、虫やトカゲなんかが串刺しになってることが良くあるらしい。 園児のイタズラかもしれないけど、お寺も兼ねてる保育園だから、けっこう人の出入りは多くて、広場で小学生なんかがしょっちゅう遊んでるから、誰がやってるのかわからない。 まぁ鳥のせいかもしれないし~って感じで、誰もたいして気にはしてなかった。 ところがある日、その柵にモグラが刺さっていた。 さすがに哺乳類はグロいんで、すぐに園長先生(=寺のお坊さん)が片づけてくれた。 で、しばらくすると、今度はネコが突き刺さってた。 これはさすがに酷かったんで、保母さんやお坊さんが集まって、誰の仕業か?どうしたらいいのか?って話をした。 でも、犯人はわからないし、再発防止の名案も出なかった。 結局、どーするんだろうね~ってムードでダラダラと時が過ぎて、 ある日、ウサギが突き刺さってた。保育園で飼っていたウサギだった。 これは、友達が見つけたらしい。 早朝に、お坊さんがお墓の掃除に行った時には無かったのに。 その日は、たまたま友達より早く来ていた子供がいたんで、その子に何か見た?って聞いてみた。 その子は一言 「『ヒサルキ』だよ。」 って言った。 「『ヒサルキ』ってなあに?」 と聞いても上手く説明できないみたいだった。 あとで、ほかの子に『ヒサルキ』の事を聞いてみた。 みんな知っていた。 でも、誰も『ヒサルキ』がどんなモノなのか説明できなかった。 子供達は、ウサギが死んだのを、あまりかわいそうだと思っていないようだった。 何となく、しょうがない、みたいな感じで醒めていた。 116: 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/02/13 13:08:14 ID:000000000 変だと思ったのは、『ヒサルキ』のことは、園児の親も知らなかったこと。 子供がそんな言葉を使っているところも、誰一人覚えていなかった。 テレビや本のキャラでもなかった。 すると、保母さんの一人が、昔そんな名前の絵を見たことがある、と言い出した。 子供が描いた絵は返してあげるので保育園には残っていない。 ただ、絵を描いた子がその保母さんの近所の子だったので名前を覚えていた。 「その子に聞いたら・・・」 と友達が言うと、 その保母さんは「引っ越した。」と答えた。 そして、 「その引っ越しが変だったんで、覚えてる。」 とも言った。 なんでも挨拶もなく、急に引っ越していったらしい。 さらに不思議だったのは、引っ越す時にチラッと見たらしいんだけど、その絵を描いた子が両目に眼帯をして車の中に座っていたんだって。 それで、どこへ行ったのかはわからずじまい。 それからニワトリが串刺しになったのが最後で、『ヒサルキ』騒動は終了。 結局、犯人も『ヒサルキ』の正体もわからずじまい。 前みたいに虫なんかは突き刺さってるみたいだけど。 終わりです。 昼休みに急いで書いたから、文章荒れてる?洒落になってるし。スマソ。 で、誰か『ヒサルキ』って知ってます? 451: : 本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:33:24 ID:BcoXaL0u0 先程ようやく膨大な洒落怖過去ログをざっと目を通せたのですが、今回書きたいのは、その中の「ヒサルキ」の話のことについてです。 自分は消防時代兵庫県に住んでいました。 その頃通っていた学校ではウサギ4匹とセキセイインコ3匹を飼っておりました。 両方とも後者の隣に設置した、「飼育小屋」に飼われており、当時2年生だった我々は休み時間になる毎に押しかけました。 たまに鉢合わせた上級生の飼育係が小屋で彼らに餌をやる姿を見て、上級生になって自分たちがその行為を行うことを夢想し憧れとりました。 その後ウサギは学校開校以来初の子どもをもうけ、4匹の新しい仲間が加わった飼育小屋の周辺は、まさに昭和の街頭テレビに群がる群衆の如き盛況でした。 452: : 本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:36:23 ID:BcoXaL0u0 その数日後、突然インコが謎の死を遂げました。 本当の原因を先生方が教えてくれなかったため、自分からはその発見の状態が不審であったということ以外は確信を持って伝えられません。 彼らの発見された状態なのですが、飼育小屋の中央に高めの枯れ木がインコ用に植わっておりまして、その丸裸の木に一匹ずつ首にナイロンの紐を巻きつけゆらゆらゆれている状態だったのです。 丁度人間が首吊りした状態と酷似しておりました。 ここから明らかに人為的なものであると考えられるのですが、それにしてもおかしいのが犯人の飼育小屋に入った形跡がまったくないことでした。 かかっていた2つの南京錠や網にはどこにも傷つけられた場所はありませんでしたし、周辺の地面は硬く、さらに この飼育小屋はウサギ逃走対策のために底のコンクリートは地面に深く埋まっていたので穴を掘って入れたはずは無く、実際掘った跡等まったく確認できませんでした(ここまで確認したところで、我々は教員らに教室へ強制送還されてしまいました)。 鍵は職員室で常に教頭先生が保管されているため、当然外部の者が手に入れることは出来ません。 454: : 本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:39:06 ID:BcoXaL0u0 その時横で 「それを誰がやったか朝見ていた」 と発言した子がいたのです。 皆は彼にいっせいに注目し、教員らはその子を職員室へ連れてきました。 我々が自習の間、恐らく話を聞いていたのだと思います。 ただ、彼は同じ学年だったのですがあまり教員生徒から信頼厚いという訳でなかったため、 「あいつんち貧乏やから(理由になっていないw) あれは注目浴びたかっただけだ」 と周囲は興奮して話しておりました。 自分は貧乏だからというより、単に彼が少し知恵遅れの気があると感じていたため、この意見は自分の中で無効としておりました。 そして、担任の教員は教室に入るなり、今回の事件は 「偶然飛んでいるインコが首に紐を引っ掛けてしまったため死んでしまった」 というワクテカしていた我々にハァ?と思わせる超理論を平気でぶちまけ、事件は強制的に収束へと向かうかに思えました。 455: : 本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:41:41 ID:BcoXaL0u0 ところが事件はウサギチルドレンの死でまた盛り上がります。 今度は1匹が紐で吊り上げられ、残りは部屋の穴の隅っこにプレスしたかのように押し込められている状態でまたも一同騒然としました。 親ウサギはそれを横目に人参やレタスを食み、一同は一種異様な空気に飲まれました。現場状況は以前のインコ事件と同じでありました。 その中、後ろであの彼が大声をあげて言ったのです。 「ボクは今回もみました。本当に見ました。」 と集まった生徒、教職員に向かって言ったのです。 その時です。 自分があくまでそう感じただけなのかもしれないのですが、集まった生徒、教員全員が文字通り彼を「無視」したのです。 普通幾人かは 「またこいつ言ってやがる」と冷たい目を向けるはず(実際今までそれがデフォだった)であるのに、そこにいる人間全てが彼の存在自体を「無視」したのです。 熱気の中に冷えた空気が混ざり、自分には異様な光景と映りました。 456: : 本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:44:11 ID:BcoXaL0u0 その時初めて自分はその彼という存在に興味を持ち、 「君、本当に見たの?」 と尋ねたのです。 すると彼はしっかりこちらを向き、 「うん、僕は見た。真っ黒なんだよ。あの人は、真っ黒だった。」 と返してきました。 自分がその人は黒い服を着ていたのかと聞くとどちらか良くわからないと返してきました。 普通は黒い服を着ていたのだと解釈するのが多いのに、そうしないのは子ども故かなと感じました。 それでどうしてその時先生に言わなかったのと聞くと、彼がこう言ったんです。 「だってね、それは駄目だよ。だってそうしたらボクいるのがばれちゃうでしょ?イサルキにつかまったら駄目でしょ?」 でしょ?と確認されてもそのような話を聞いたことがないので、自分は返答できませんでした。 その後なんですが、結論から言うと彼をその後みたことはありません。 457: : 本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:48:47 ID:BcoXaL0u0 自分の学校で転校する子は必ず全校集会でお別れ会的なスピーチを繰り広げるのですが、その中に彼はいませんでした。 よって、転校していないはずなのですが、その後中学へと進学する際、私学へ行った子らの中にも彼の姿は存在していませんでしたし、公立へ進んだ我々の中にもいませんでした。 アルバムの中にも当然存在していませんでした。 自分が疑問に思うのは以下の点です。 まず、どうやって犯人は飼育小屋で犯行に及んだのか。 次に、彼がそっとみたものは何か、「イサルキ」とやらであるとなぜ彼は 断定したのか。 そして「イサルキ」とはいったい何か、なぜ2度目のあの時生徒、教員までが彼を無視したのか、「イサルキ」に見つかったらどう駄目なのか。 まぁ、真相全ては藪の中です。 ですがいわゆる「ヒサルキ」のまとめサイトと関連サイトを目にしたことで、急にこの出来事について、そしてあの時の群集の中に混じる薄ら寒い空気を思い出したので、昼日中ではありますが、書かせて頂きました。 長文につき後付けではありますが謝罪させてください。

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