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中編

金縛り

匿名 3日前
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いている。「ひぃ!」「アサノ君、すぐ戻るからここにいたまえ。」「えっ!無理無理無理無理です!」先輩はさっさと出て行ってしまった。  もうろうとした視界の先にアサノさんと先輩がいる。まさか彼女まで来てしまうとは、こんな姿を見られたくなかった。取り敢えず来てくれたことに安堵したのだが、二人の様子がおかしい。玄関に入ったきり一歩も近づこうとしない。アサノさんはひきつった顔で仰け反り、そしてすぐに先輩は出て行ってしまった。話したいがうめき声しか出せなく、彼女は壁を向いたままこちらを全く見ようとしないし、微塵も動かない。一体どういう事だこれは?彼女から発せられる緊迫感がすごい。いよいよこの緊張感に耐え切れなくなった時、何やら木箱を持って先輩が戻ってきた。アサノさんを外に追いやり、やおら指で空を切ると、箱からお札のようなものを取り出して呪文のようなものを唱えている。それを聞いた瞬間、とてつもない睡魔に襲われ再び寝てしまった。  「彼、このまま放っておいて大丈夫なんですか?」「あゝ、もう問題ないだろう。無理に動かすと危険だしね。」「で、先輩、あれは一体全体なんなんですか!?」「あゝあれね、枕返しだよ、最近よく出る」「ええ、よく出るんですか?!枕をひっくり返す悪戯をする妖怪?でしたよね?」「それぐらいで済めばいいが、そんな生優しい者じゃないよ。夢を見ている間に枕を返されると魂が肉体に返って来れなくなるんだ。そうやって離れた魂を喰っちまうんだ。‥最近、携帯見ながら横向きに寝ちゃう奴が増えてるらしくてね、夜中、奴等が背後から近づき易くなったんだ。枕も引っ張りやすいしね。君も寝る時は気をつけたまえ」「私あんなの初めて見ました‥。彼、毎日先輩とつるんでますけど、前にもこんな事あったんですか?」探るような目でアサノが先輩を覗き込む。「アイツはね、特殊な体質なんだ。やたら怪奇を引き寄せるというか、好かれるというか、今までどうやって生きてこれたのか不思議なくらいにね。面白いだろ?だからあちこち連れ回している」アサノは、彼があんな状態になったのは半分この先輩のせいなんじゃと思ったが、あえて口には出さなかった。そしてこの男達について行けばもっと面白いものが見れるんじゃないかと期待に胸を膨らませ、決意するのであった。

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