
長編
とあるホテルでの出来事
匿名 3日前
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いる。
救急車とパトカーは呼んであるが、ここから動くことはできない。
申し訳ないが後日改めて伺います」
全員が絶句していた。
もちろん私も言葉が出なかった。
そしてその電話のすぐ後くらいに、また電話が鳴った。
誰も取ろうとしなくて、それでも切れる気配はなく、ずっとコール音が響いていた。
ホテルの電話は基本的にフロントスタッフが受けるので、私は一度も経験したことがないが、恐る恐る受話器を取った。
はい、こちらリゾートホテル◯◯、敷地スタッフの◯◯(私の名前)です。ご用件をお伺いいたします。
そう言い終わる前に、電話の向こうから声がした。
「ほらもうダメだって言ったでしょ?許されない、許されない、もうくちばしはない、羽根もない、何もない、許されない、許されない」
Eの声だった。
鼻にかかったような芯のない特徴的な声なのですぐ分かった。
Eさんですよね?今どこにいるんですか?って聞いたら、すぐに電話が切れた。
わたしは黙って受話器を戻し、Eさんからでしたがよく分からないことを言われて電話切れました、と周りに伝えた。
ここだけ時空が違うのかな?と思うくらい、その場はしーんとしていた。
とにかくまた変なことが起こっているが、仕事はこなさなければいけないので、取り敢えず仕事に戻ります、とみんなに伝えた。
スタッフたちはハッとした顔をして、それぞれ仕事場に戻っていった。
グランピングの使用済み道具をまとめて洗い場に運び、ゴミを集めて台車でゴミ捨て場まで持って行った後、鶏たちの飲み水をバケツで汲んで餌場を掃除した。
元気に餌をついばむ鶏たちを見て少し癒されてた時、大きな声で私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
振り返ると、Aが慌てた様子で走ってきた。
Eの母親から今しがた電話がかかってきて、Eが事故を起こして病院に搬送されたらしいと言った。
おそらくスタッフ全員が、祈祷師の車にぶつかってきた車は、Eなんじゃないのかと考えてたと思う。
その日の夕方、警察から連絡があった。
やっぱり思ってた通り、祈祷師の事故はEによるものだった。
私はEから電話を受けたので、後日警察がホテルに来て、会話の内容を尋ねられた。
電話で言われた言葉をそのまま伝えると、警官は怪訝そうな顔してた。
まぁそうなるよね、と思った。
「救急車が駆け付けた時、Eさんは意識のない状態だった。
とても電話できるような怪我ではなく、スマホもバキバキに破壊され
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- 名前を呼んだらやってきたサスケ、、本当に賢くて可愛かったんだろうなあ、、おわ
- 名前を呼んだらやってきたサスケ、、本当に賢くて可愛かったんだろうなあ、、おわ
- 名前を呼んだらやってきたサスケ、、本当に賢くて可愛かったんだろうなあ、、おわ
- サスケ可哀想まうまう
- こんばんは菊池渓太
- Fのその後が気になるなー。 生きてるのかなぁ。匿名