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長編

壁⁉

匿名 3日前
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これは今から3年前に友達のサチとその彼氏、友達のユキ、そしてユキの彼氏も含めた4人で、体験した話である。 友達本人の言葉そのままに書きます。 本栖湖の湖畔は、その夜、風ひとつなく、 穏やかすぎるほどの波が寄せていたような気がする。 私達4人で、湖畔に車を走らせていたんだ。 どんな会話をかわしていたのかは、よく覚えてないけど、ただ、私達は映画が好きだったから、彼氏の録音してきたある映画の オリジナル・サウンドトラックのテープをかけていたの。イタリア映画の主題曲で、その流れるような旋律だけは、はっきりと覚えているわ。 曲の終わりが近づいた頃だったかと思う。 「あれっ……」 ハンドルを握っていた彼氏の公介が、声をあげたの。 無理も無いのよ、道が途中で終わっていたんだから。 ううん、終わっているというのは、少しばかり説明不足ね。 道を遮断するように、雲をつくような大きな壁が出来てたの。 「湖畔って一周出来なかったっけ」 と、後部座席にいたユキが呟いたの。 確かにユキの言う通りで、私達は、これまでに何回か本栖湖には来ているけど、道を塞いでしまうような壁なんか、一度も見てないの。 道路工事か何かのために造ったものでもなさそうで。 というのも、その壁はコンクリートを応急的に塗り固めたものなんかじゃなくて、いかめしい煉瓦を丁寧に積み上げたもので、 からまっている蔦のぐあいからしても、かなり古くからあったとしか思えないものだったわ。 「変だなぁ……」 首をひねっていたところ、私達の視界に、ひとつの人影が入ってきた。 それが、なんとも妙なんだけど、壁を這っている蔦のなかから現れたような気がして。 緑濃い蔦の奥に扉があるようには見えなかったけど、ともかく、ひとりの人物が壁を背にしてゆっくりと歩いて来たんだ。 初老の男性だった。 これといって特徴はなかったけど、ひとつだけ、右足をつらそうに引きずってた。 服装は……なんといったらいいのか……中学や高校に通っている男子の詰襟みたいで、色は黒じゃなくて、もっと薄汚れたような風合いの服だった。 「別の道から、行こうよ」 なんとなく薄気味悪くなった私は、公介に そう促したの。 たぶん、公介も、私と同じような気持ちでいたんじゃないかな、ギヤをバックに入れると、焦ったような手つきで車の向きを変え、アクセルを思いっきりふかしながら、来た道を戻り始めたんだ。 けど、無駄な努力だったのかも。 少し走ると

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  • おネエおつー
    環七
  • なんだかオネエが語ってるような文章だと思ったの
    菜々氏
  • ✕ギヤ→〇ギア ✕ロウ→〇ロー
    イプシロン
  • がるるるるって、、、
    匿名
  • なんか喋り方が恐怖感をなくしている気がするのは俺だけか?
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