
中3の夏休みのこと。
俺は世田谷区に住んでいたが、大田区の蒲田の夏期講習に通っていた。
元々俺は、家の近くの集団塾に通っていたが、なんか合わなくて中2のときに辞めた。
それ以後は、家の近くの別の個別指導塾に通っていた。
ところが中3受験生の天王山と言われる夏休みとなると、個別指導塾に全てを任せるのは費用面でも効果の面でも不安があった。
そうかといって、元の集団塾に戻る訳にもいかない。
そこで俺は模試の業者が中3生対象に開いている夏期講習に参加することにした。
その業者は夏休み、冬休み、直前期など、特定の受けたい期間・講座だけその都度申し込めばいいことになっていて、他の塾のように正規の塾生として登録する必要もなかった。
だが世田谷区にはその夏期講習の会場がなく、家の近くでは渋谷か蒲田のどちらかの会場があった。
渋谷でも悪くはないが、蒲田であれば呑川沿いに自転車で行けるので、受験生になるまでよくプラモデルを買いに蒲田まで自転車で行っていた縁もあり蒲田の会場にした。
・・・
そして、中学の1学期終業式が終わった次の日の最初の土曜日から夏期講習が始まった。
俺は、期待と不安を感じながら夏期講習の会場へ。
会場は、蒲田にある専門学校の校舎を借りて行われた。
まずは講義室のような広い教室に来た順に座らされた。
その日は「夏期講習のガイダンス」と「クラス分けテスト」
があった。
俺は、辺りを見渡したが知っている人は誰もいなかった。
夏休みの前期は国語・数学・英語が6回ずつの計18回の授業があり、1日2つずつ講義があるので9日間続く。
そのあとは、理科・社会の講義が1コマずつ3日間ある。
クラス分けテストでは、英語と数学のテストがあり成績順にクラスが決まるらしい。
問題用紙・解答用紙のほか、在籍の中学校や志望校を書きこむシートもあった。
シートを元に席順も決まるらしく試験監督者が
「目の悪い人は、右上に目が悪いと書いてください。」
と言うと、何処からか
「頭が悪い」
と言う男子の声が聞こえ、クスクス笑う声がして少し和んだ。
・・・
翌日から通常授業へ。
入り口で確認すると、俺は成績上位のクラス(通知表の5段階で4以上相当)になった。
学校の成績はそんなことないので嬉しい気持ちになった。
指定された階の教室に向かうと教室の前に座席表が貼ってあった。
座席表は、男子が黒、女子が朱色で名前が 書かれていて、男女バラバラの席順だった。
俺の隣には、「○○ 亜佑美(仮名)」
後日談:
後日談はまだありません。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。

