本当にあった怖い話

私は怖い話を読んだり、呪いのビデオといった怖い映像を見るのが好きで

友達と家で飲み会をすると、良く怖い映像をみたり、怖い話をしたりで盛り上がります。

実際に怖い体験を何度かしている私は、怖い話や怖い映像ではあまり恐怖を感じることがなくなっていたのです。

その日も飲み会で、友人宅でいつもの様にレンタルビデオ店で借りた怖い映像を、部屋を暗くして見ていました。

その時の映像は、良くテレビでも放送されるもので

たこ焼きパーティーの最中にビデオを落としてしまい、コタツの中を映すと女の人の顔がある

というものでした。（とても有名なビデオなので探せば見つかります）

季節は冬だったので、友人宅にも小さなコタツがあり、「覗いたらなにかいるんじゃない？」「え～、もうコタツに足入れられない！」と騒ぎながら映像を見ていました。

世の中の8割の怖い映像は作り物と言われているので、その時も大して怖がることもなく、いつも通り映像を見ていました。

コタツには私と友人のYちゃんしか入っていなくて、他の人はコタツから出て映像を見ていました。

小さいコタツなので、1面に1人ずつ座るタイプで、Yちゃんは私の左側の面に座っています。

私は少しYちゃんを驚かせようと思い、Yちゃんの足をつかむことにしました。

バレないようにゆっくりと左手をYちゃんの足に近づけそして掴みました。

しかしYちゃんはなにも反応しません、しかもコタツの中なのにYちゃんの足はとても冷たいのです。

すると、Yちゃんがいきなり私のほうを見て「…ねぇ、なんかコタツの中にいる…？」と小さな声で言ってきました。

目には涙を浮かべ、顔も青白いです。

それに驚いた私は咄嗟に左手を離し、ゆっくりとコタツの中を覗きました。

すると、以前嗅いだことのあるドブの臭いがコタツの中いっぱいに広がっていました。しかし、そこにはなにもいませんでいた。

Yちゃんに「なにもいないよ？」と話そうとした瞬間に左手に激痛が走りました。

なんと左手には長い髪の毛が何本もからまり、傷だらけだったのです。

驚いた私はその場で気を失い、それから2時間後に目を覚ましました。

目を覚ますと友人宅は驚くほど荒れており、Yちゃんと家の持ち主のKしかいませんでした。

なにがあったのか聞くと

私が気を失い倒れた時に、他の友人たちは、私が酒に酔って倒れたと思い、珍しいこともあるんだなとさほど気にしていなかったそうです。（私は酒に強く、普段は倒れたりしたことがなかったから）