
長編
お地蔵様
匿名 2019年12月8日
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僕のお父さんは、高校生の時に暴走族をしていました。その時にあったことをお父さんから聞いた話です。なので、伝聞の表現は使いません。あと分かりにくかったらすみません。
お父さんのいた暴走族をA族とします。
A族は30人くらいの人数で、ほぼ毎日国道を夜中に走っていました。走っているともちろん警察もきます。
A族は、一旦警察を撒こうということでバラバラになりました。でもバラバラになった後も単独で走る人たちもいたし、身を潜める人もいました。
お父さんはというと、まだ国道を走っています。お父さんは後ろにもう1人乗せて走っています。警察に目をつけられました。
警察はパトカーなので、細い道に入れません。なのでバイクの通れる細い道に入って行きました。そこで警察は諦めたようで、もう追ってこなかったそうです。でもその時は、待ち伏せされているかもしれないということで、さらに奥へ進んで行きます。その道は一本道で先には分かれ道があります。
お父さんは後ろの人(Aさんとする)にどっちがいいかを聞きました。すると、右のほうがいいだろと言いました。お父さんは言う通りに右に行くと、そこは古い家が沢山並んでいました。といってもどの家もかなり大きい家でした。右に曲がった時に、お婆さんが道を渡ろうとしていました。お父さんはかまわずにお婆さんを避けて前へ進みました。古い家が並んでいるところを抜けたと思うと次はお墓がポツンポツンと3つぐらい並んでて、その横にお地蔵様がありました。
Aさんはそれを見るなり、
「あそこ、見にいってみようぜ。」
と、急に言いだしました。お父さんは、
「嫌、やめとけ。呪われるぞ」
と言いました。Aさんは、大丈夫だってと言って、お父さんは仕方なくお墓のところへ行きました。あまり街灯が無かったのでよく見えなかったのですが、近くで見るとそのお地蔵様のある、小屋?のようなものに落書きが沢山されていました。お父さんやAさんは、罰当たりなことをする奴もいるんだなと言って、進もうとしました。するとさっき道を渡ろうとしていたお婆さんがそこへ来ていいました。
「このお墓は、昔戦争でお亡くなりになられた方々のお墓なんですよ。この場所に落書きをする人が出ると、ちょうど今まであなた達がいる場所で交通事故が毎日のように起きるんですよ。なのでお地蔵様を作ったんですよ。」
そう言いました。お父さんもAさんも内心怖くなりお婆さんに、
お父さん「教えてくれてありがとうございまーす。」
と言って、引き返しました。そして国道に戻ってA族と合流して、今日は解散になりました。その次の日、Aさんがお父さんの家に来て言いました。
Aさん「今日悪い夢を見てん」
お父さん「どんなん?」
Aさん「昨日のお地蔵様、誰かのイタズラか知らんけど、首が取れとってん。」
お父さん「変な夢見たなw」
Aさん「でさ、それが気になってん。」
お父さん「で?」
Aさん「今日もう一回行かへん?」
お父さん「えーーーーー」
Aさん「お願いやって」
お父さん「わかった。じゃあ今日の夜8時にいつも集まってるコンビニな。」
Aさん「ありがとう」
お父さん「うん。じゃあ」
そういってお父さんは約束通りコンビニに夜8時になって行った。するとAさんが、コンビニでタバコを吸ってた。お父さんが、「よう」と声を掛けるとAさんは吸うのをやめて、「こっちきて」とお父さんをコンビニの裏の掃除器具とかを入れてそうなロッカーのような所の後ろに連れて行った。そこには鉄パイプがあった。Aさんのものだ。
Aさん「ここにはよくパイプ落ちとるから不自然ちゃうやろw」
と言って鉄パイプを持った。お父さんは、
「それをどうするんや?」
と言った。Aさんは、
「いや、なんか出たらこれで脳天かち割ったろ思ってんねん」
お父さんは
「なんか出たらって、幽霊は殴られへんやろw」
と言ってAさんも「一応や」と言って結局コンビニで20分くらい話してた。
そしてAさんが、
「じゃあ行こか」
と言ってお父さんのバイクの後ろに乗った。お父さんは昨日の細い道を走って行き、あの古い家の並ぶ道まで来た時、Aさんがもっと早く行こうぜとか調子乗ったことを言いだした。お父さんは、
「そうあせんな」と言った。
あのお墓やお地蔵様のある小屋?のようなものが見えてきた。その時お父さんは近づいてはいけない気がした。そしてお墓の目の前に来た時、目を疑った。Aさんの夢の通り、お地蔵様の首がとれていた。
お父さん「うわっ」
Aさん「まじかよ」
お父さん「やばいやん。ひきかえそ」
その時、いつからいたのか。バイクの前にヘルメットを被った人が1人いた。
Aさん「あぶねーだろーが。そこどけや」
そう言ってAさんはバイクから降りた。そして鉄パイプをかまえた瞬間すっと。本当に一瞬で消えた。よくわからないことが起きて、Aさんもお父さんも動揺していた。
お父さん「とりあえず帰るか」
Aさん「そうやな」
そう言ってバイクをUターンさせようとした時、何故かハンドルを取られてこけた。
怪我は2人とも無かったものの、後数センチの所に植木鉢の破片?みたいなのが散らばっていた。もしそこにこけていたら、怪我していた。そしてそのあとバイクを起こして一応その破片を端に寄せて帰りました。
これがお父さんの体験した話です。よければコメント、質問などよろしくお願いします。
後日談:
- 読んでいただきありがとうございます。よければコメントお願いします。
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