、誰かがドアを開けたら気づくはずなんです。 それで本当に怖くなって、先輩が帰ってくるまでは準備室に入れませんでした。 その日の夜、大体11時ぐらいに布団に行き、すぐに寝ました。 しかし、目が覚めてしまいました。枕元にいつも置いてあるお母さんの携帯で時間を確認したら、午前2時23分でした。 時間的にも嫌な感じで、布団に潜ろうとしました。 しかし、ここで金縛りにあってしまい、身動きがとれなくなってしまいました。 お母さんを起こそうと思っても、喋ることが出来ずにただただ天井を見上げるだけでした。 怖くて仕方がなく、ぎゅっと目を瞑ろうとした時、廊下から足音のような音が聞こえました。 ギシ……ギシ…… と、ゆっくりこちらに向かって歩いてきているようでした。 ここで私は意識を失い、気づいたら朝になっていました。 このことは思い出したくなかったので、お母さんにもお父さんにも言えませんでした。 結局金縛りにあった原因は分からないままです。 恐らく準備室でのことが原因だと思いますが……。 しかし、1番怖かったのは、西トイレでAが何かを見たあの日。 私がAの手をとり、廊下に向かって走っていた時です。 ミーティングルームから廊下にいく途中にトイレがあります。 走って廊下に向かっている途中、ふと女子トイレに目がいきました。 見たくなかったはずなのに、何故か勝手に目がそっちにいったんです。 そこで見たのは、女子トイレのドアからこちらをじっと覗く女性の顔でした。 金縛りにあった後日、社会の先生にこの話をしたら、あることを教えてくれました。 それは、この学校の西トイレがある場所は、ずっと昔、戦争中の遺体安置所があった場所のすぐ近くなんだ。だから戦争で亡くなった人たちがよくこの場所に現れるのかもね、というものでした。 ちなみに、Aが何かを見た次の日、西トイレ(女子)で謎の故障があったらしく、ドアにはガムテープが貼られ、使用禁止になりました。 私は現在高1で、たまに部活の後輩に会いに中学校に行っています。 その時たまたま外から西トイレを見たのですが、3年たった今もまだ使用禁止のままでした。 なぜ、工事が行われないんでしょうか。