
中編
叫び声 1
匿名 3日前
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20代前半に付き合っていたAという彼の話。
彼はちょっとストリート系でチャラめのタイプ。箱入り育ちでおとなしいお嬢様と言われた私とは真逆で、最初はそこも新鮮でしたがやがてぎくしゃくし始めました。誰にでもケンカを売り常に虚勢を張る。そして嫉妬心と執着心が異常に強く、数年経つと情緒不安定さは更に増し、軽い暴力も振るうように。そしてある日、「俺以外の男と話すんじゃねえぞ」と脅されこめかみにボールペンのあたまをグリグリと押しつけられ、消えないアザが出来た時「もう無理だ」と別れを決めました。そもそも暴力なんて受けたこともふるったこともないような環境で育った私には合わなかった、甘かったのだと。
別れを切り出すと、案の定彼は取り乱し怒り泣きで縋りました。次の日から電話とメールの嵐でしたが、それもブロックして少し落ち着きました。しかし数日後。
当時私の一人暮らししていたマンションは駅から7分程で、駅前でよく友人達と待ち合わせして遊んでいたのですが、友人からこんな電話がありました。「××(私)ちゃん、今日は駅前やめて迎えに行くからB駅にしよう」「どうかしたの?」と聞くと
「Aが駅前で~時頃からずっとうろついてる」「他の友達にも今日××は来るのか聞いてたって」私はちょっとドキッとしましたがその日は従いました。しかしそれは他の日も続き、エスカレートしました。帰宅するとドアノブにまだ熱い缶コーヒーとお菓子の入ったメモ付きのコンビニ袋がぶら下がっていて、メモには「仕事お疲れ様!」とAの字で書いてあったり、夜遅くにあれ?何か外で声がするな(当時は大通りに面していたし、駅に直結する通りだったので珍しくはなかったけど)...と思い窓を覗くと下からAが「おおおぉぉい!××ちゃん!俺だよ、寂しいよ、入れてよぉぉぉ!」(家は3階)と叫んでいたり。そして外の駅から帰り、改札に近づいたら反対側で不自然な程にニコニコしながら私を待っていたり。GPSだってさほど流行ってなかった時代なのに。
そろそろ私は精神的に「限界」を感じていました。ストーカーなんてやった事もされた事もなかったけど、初めて人に「恐怖」を抱きました。おまけに家はバレてるし、勤めていた親の会社も目と鼻の先。Aの家は一時間弱とはいえ油断は決してできない。私はついに父母に相談し、知り合いである弁護士を通して「接近禁止命令」を出しました。Aのご両親は地方に住んでおり、「とりあえず様子を見て
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