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さらわれた少女⑩(真剣勝負)

そして、綾人と対戦相手の男の子はアメイジング・ナイツのカードを近くの木のテーブルに置いた。
凛愛は、綾人の一か八かの勝負に心臓を高鳴らせながら眺めていた。
実は綾人は勝算があった。
実際、綾人の持っているカードのコレクションと綾人の戦術で勝負すれば、油断や大きなミスでもしない限りほぼ勝てるはずだった。
だが変に強がってしまえばそれを相手に読まれて、条件をつり上げられる可能性もある。
勿論、大事な女の子を人質に取られているという負けられない緊張感もあった。
そのなかで綾人は常に冷静を保っていた。
そして、ゲームが始まった。
凛愛は檻の中からずっと2人を見ていた。
綾人は着々とカードを動かしていた。
対戦相手の仲間の男の子たちは初めはニヤニヤと見ていたが、そう時間も経たずに真顔になっていた。
対戦相手の男の子は綾人を真剣な目で見て
「お前、なかなかやるな!」
「お前こそ、ここまでやるとは思わなかったよ。」
綾人の優位さの感じられる言葉に少し安心する凛愛だったが、まだまだ油断できない。
そしてしばらく進むと、勝負がついた。
「綾人・・お前の勝ちだ!」
そして対戦相手の男の子はすんなりとウサギ小屋の鍵を綾人に渡した。
「もういくぞ。」
男の子たちは抵抗することもなく、逃げるようにそこから出ていった。
本当は聞きたいこともある綾人だったが、今は凛愛を救出することが先だった。
綾人は凛愛の閉じ込められているウサギ小屋の鍵を開けた。
「綾人くん・・ありがとう・・」
「いいんだ。ごめんね。僕もこわい思いさせて。」
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