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中編

小型UFOを捕獲した男の霊体験

匿名 2024年9月28日
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「小型UFO捕獲事件」と言えば、高知市介良で1972年に起こった介良事件を想起する者が多いと思うが、その翌年、同市の別の地区で第二介良事件こと、筆山事件が起こっている。 同型の直径20cm前後の小型UFOは他の市町村や他県にも出没していて、確認されているものでは、高知県内では第二介良事件を除くと、高知市潮見台、仁淀川町、県外では愛媛、広島、沖縄等。愛媛では墜落したUFOの残骸が回収されている。 更に近年、介良地区の神社では小型UFOの搭乗員らしき小人まで目撃されている。 今回の話の主役は筆山事件当事者のN氏。UFOを素手で掴んで学校に持ち帰った一人だ。彼の心霊体験を述べる前に、筆山事件に触れる必要がある。 昭和48年8月24日夕方、N氏らU中学校の野球部員十数名は高知市の小山、筆山の石段をトレーニングのため、上り下りを繰り返していた。途中、一人の部員が当時、石段から見えていた筆山墓地の一角に、銀色に光る何かが大量に散乱していることに気づく。 上級生の指示でN氏ら下級生がそれを拾いに行くと、現場には100個以上の介良UFOにそっくりなモノが散乱していた。それを10個拾い上げ、上級生に見せた後、N氏らは学校に持ち帰り、美術の教師に見せた。 教師は介良事件同様、金槌やノコギリ等を使ったり、塩酸をかける等してUFOを調べてみたが、疵一つつけることができなかった。 N氏らはUFOをダンボール箱に入れ、封をして仕舞っておいたが、翌日登校してみると、UFOは全て消えていた。 N氏は幼少期、四万十町で暮らしていた模様。彼の父方は宮崎県で代々神官を務める家系、母方は高知県香美市で「いざなぎ流」の太夫(祈祷師)を受け継いできた家系。 だから当然のことながら、N氏も子供の頃から霊感があった。統計的に、霊能者や霊感が強い者は殆どの場合、UFO目撃経験があるという。N氏も小学生時、強烈な心霊体験をしている。 ある日、N氏は町内のヤカシロの森を東西に走る一本道を、西から東へと自転車で通り抜けようとしていた。そして森唯一の車両待避所まで来たところ、自転車の荷台が急に重くなった。まるで誰かが乗ったように。 N氏が後ろを振り向くと・・・・!そこには恐ろしい形相をした老婆がいた。 N氏は「ギャッ」と一瞬、のけ反った。その顔を老婆は見つめながら、 「見ぃたぁな~」と、怒りとも笑みとも言えない不気味な表情を浮かべた。 N氏は自転車を漕ぎながらも、顔をこわばらせていると、老婆は言葉を続けた。 「今度来た時は・・・。」 老婆が言い終わる前に、N氏は峠付近の斜面に自転車ごと突っ込んでしまった。 「いたたたた・・・・。」N氏は起き上がって周囲を見渡すも、老婆の姿はなかった。 「一体、何やったがや(何だったんだ)。」と、自転車を起こすと、その斜面の大木に、地元の大元神社の木札が差し込まれているのに気付いた。 「待てよ、確かこの先には・・・。」と言いながら、自転車を押していくと、その先の北側の石段上に、神原神社の鳥居が建っていた。かつて首吊り自殺があった鳥居だ。 鳥居以外でもこの森では自殺があり、当時、地元では心霊スポットと認識されていた。しかし老婆が過去、自殺したことはない。と、すると、あの老婆は自殺者をこの森に呼び寄せる死神的存在だったのか。 そこに神官の血をひく家系の者が来たから、森から追い出そうとしたのか。それとも霊感が強いため、妖怪的老婆を引き寄せてしまったのか。 以後、定年になるまで、N氏はヤカシロを訪れることはなかった。

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